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プリズム
【その他 官能小説】

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プリズム2-2

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舞は校舎から近い高輪のマンションに住んでいた。舞の実家から校舎までは通えない
距離ではなかったが、舞の自立した生活をしたいという希望を叶えるため両親が購入
したものであった。娘の1人暮らしを心配したのか、警備員が出入口を警護する高級
マンションであった。

警備員に来訪を告げると、舞が急いで迎えにきた。広いロビーに並んだソファーに腰
掛けると若い女性がお茶を運んできた。活けられた生花の香りがロビーの華やかさに
色を添える。琢也はホテルのような舞のマンションに圧倒されていた。

「琢也くん。今日はどうしたの?」
舞は驚いたように声を掛けた。
「昨日はごめんね。舞が休んでいるって聞いたから心配で来てみたんだ。」
「琢也くん。心配してくれたんだ。うれしい!」
「舞、琢也くんに嫌われたかと思ってた。」
「そ、そんなことないよ。昨日は舞の前だからカッコつけたけど、本当に酔ってて・・・」
「昨日の会話覚えてる?」
舞が恥ずかしそうに、つぶやく。
「もちろん覚えてる。だから会いに来たんだよ。」
琢也は自分の言葉に胸が痛んだ。
舞の笑顔が広がる。舞は笑うと可憐な少女のようだった。
舞は、琢也の手を握ると立ち上がった。
「舞の部屋に案内するわ。来てくれる?」
「もちろん。」
琢也も合わせて立ち上がった。

琢也はリビングに通された。部屋にはベージュを基調とした家具が並び、中央の大き
なソファーに腰掛けた。窓の外には遠く海が見渡せ、街の喧騒から離れたその部屋は
どこか遠いリゾート地にでもいるようであった。舞が紅茶とクッキーを運んできた。

「琢也くん。今日はありがとう。来てくれて本当にうれしい。」
「昨日は、あんなに酔ってしまって、琢也くんに嫌われたと思って・・・・」
舞は泣き出してしまった。
「舞。大丈夫だよ。僕が側にいる。」
「舞のこと、好き?」
「ああ、舞、好きだよ。」
琢也は舞を抱きしめると、舞の涙に唇を寄せた。
「ああ、琢也くん。本当に舞の側にいてくれるのね?」
「琢也くんのことが好き!本当に好き!」

琢也は本当に舞を可愛いと思った。これほど一途な、少女のような舞を騙すことにな
るのだろうか。琢也は心の中の激しい葛藤でめまいがした。しかし既に事態は走り出
している。琢也は思いを振り払い、舞との行為に没頭するしかなかった。

舞が琢也の首に腕を回す。琢也の唇と舞の唇が自然に重なった。
唇と唇が重なるフレンチキスが続く、舞の呼吸が速まっていく。
琢也の舌が舞の唇を割り開く。
「ん、はあ!」
舞がくぐもった声をあげる。琢也と舞の舌が激しく絡み合う。


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