万華(その5)-5
そして今、燿子もアキラもあの男の血でつながった私を恋人と思っている…。もちろん、血の
つながった私と燿子は結婚はできませんがね。でも、あの可愛いアキラの尻穴を深く犯した僕の
ペニスで、僕は燿子を抱いているのです。もちろん、あの頃あなたを抱いた体で…
まだ燿子と出会う前、商社マンの僕が海外勤務から戻ってきた頃だった…あなたが私に近づい
てきたのは。あなたは、保険の仕事をやめ、あの街で夜の仕事をしていた。すでに五十歳を超え
ていたというのに、やや小太り気味のあなたは、男好きのする媚態を持ち、私にとっては燿子
以上に肉惑的な魅惑をもっていましたね。
そしてあなたの体が私に求めてきたのは、あの男に強いられた忘れられない性戯だった。
あの頃、あなたは私が誰であるか知っていたのかはわかりません。でもあなたは私の中にあの
男の臭いを確かに嗅ぎ取っていたのです。
あなたの鬱蒼とした繁みに覆われた恥丘…あの濃艶で粘り気さえ帯びているような陰毛を私は
いまだにはっきり覚えていますよ。
そしてその秘裂に深く食い込んだ股縄を海綿のようなあなたの肉縁が、汁を滴らせながら喘ぐ
ように呑み込んでいく…。あなたの弛んだ乳房は縛ると張りと潤みを取り戻し、乳首をそそり立
たせた。その乳房に熱蝋を垂らせると、それに反応するようにあなたの厚い肉襞が僕の肉棒を濃
厚な汁を絡ませて喰い絞める…。
あのときの何とも言えないあなたの肉襞が私には忘れられませんね…。
実は、正直言って恥ずかしいことに、私と燿子のセックスの相性はよくないのです。 同じ血
をもった者同士の運命でしょうか…でも燿子もまたあなたと同じ血をもっていると、私は思って
いるのです。
あの燿子の仮面を纏った肉体から淫汁を搾りあげるために、縛って少しずつ調教するつもりで
すよ…あなたがあのとき上げた嬌声を僕は燿子のあの唇から聞きたいのです。首輪をした燿子の
苦痛に喘ぐ姿を見たいのです。あなたと同じように…
きっとあなた以上に私は興奮すると思いますよ…そしてそのための檻も用意しています。
母の礼子が監禁されたあの山荘を私は見つけたのです。そしてあの檻は、かなり錆びついてい
ましたが、あのときのままあの山荘の地下倉庫に眠っていたのです。
母の礼子が全裸で犬のように飼われたあの檻で、私はあなたの娘の燿子を飼うのです。あの美
しい燿子が私の鞭をその肌に受け、尻を振って私のペ○スを哀願する…。それが燿子のほんとう
の姿なのです。
そして燿子はいずれ私の子供を産むことになるのです。あの男の澱んだ血を引いた者同士の
決して許されない禁断の実になるかもしれませんね…。
私は、あの残されたビデオテープの映像でしか母親を知らない。眼を覆いたくなるような無惨
な姿であの男に犯され続ける母を執拗に撮り続けたビデオの映像…あの男のペ○スで犯され、
白い精液を垂れ流す母礼子の陰部さえはっきりと映っていた。
でもあの男は私の父親なのです。私はあなたに、ほんとうは感謝しなければならないのですね。
私という人間がこの世にあることを…わかりますか。
難病に冒されたあなたは、残念なことに言葉を失っていると聞いてます。だからこのことを
燿子に伝えることはできない。
あなたに殺された私の母…加納礼子があなたの最期に送る手紙です。
喬史より