想いの輝く場所(前編)-4
「寂しい?」
顔を覗き込みながら冗談めかして問う。
奏子はオレの顔を見ずに、寂しくないわけないわよ、と小さく呟いて。
「おやつ取って来よ…きゃっ」
ソファーから立ち上がった奏子の腰に腕を回し、引き寄せて膝の上に座らせる。
「…悠?」
後ろからぎゅっと抱きしめる。
出来ることなら離したくない。
ふわり、と奏子の黒髪からいい香りがする。
どうしてこんなに惹かれるのだろう。
ただ香りが鼻腔をかすめただけで、欲望が頭をもたげる。
大切にして、大切にして。
離してなんかやりたくない。
「ちょ、ゆ…うっ!」
服の上からやんわりと胸を揉みしだく。
「お風呂に入りたいから、待って!」
「えー…」
不満そうに奏子を見る。
「じゃあオレも入りたい」
「あ、じゃあ」
「先にどうぞとか言わないでよ」
「う…」
どうやら図星のようだ。
少し困った様子で、しぶしぶ奏子が提案する。
「……一緒に、入る?」
「――で、なんで泡風呂?」
奏子がオレの脚の間で小さく体を丸める。
「なんでって…恥ずかしいし」
泡で中が見えにくいのは奏子のせめてもの抵抗なんだろう。
「ま、いいけど。全部見えない方がそそるし」
髪を纏めている奏子のうなじにキスをする。
「ひゃっ…」
「それに、滑りも良くなるし?」
豊かな胸を掬いあげ、人差し指と中指で乳首を挟む。
「…っ」
奏子の体が反応する。
微かに揺れたお湯が小さな波になり、バスタブにぶつかり音を立てた。
泡を掬いながらやんわりと胸を揉んでいると、手の中の蕾が硬さを増してくる。
「ん…、あっ」
小さな喘ぎが浴室に響く。
その声にゾクゾクする。
艶めかしい吐息が耳をかすめただけで、理性を手放してしまいそうだ。
ウエストの曲線をなぞりながら奏子の最も敏感な部分に右手を這わす。
すでにそこはお湯ではない液体で潤っていた。
「ヌルヌルしてる、お湯じゃないよね?これ」
「ん…っ」
敏感な花芽を円を描くように刺激すると、どんどんヌメリを帯びてくる。
「んぅっ…、あ、やぁ、はぁっ…」
小刻みに刺激を与えてやると、艶っぽい喘ぎ声がもれる。
縦や横に振動を与えたり、押し潰したり、指で挟んだり。
その度に奏子の体が跳ねる。
こんなに敏感に感じてくれるのは嬉しい。
もっともっと感じさせたいと、欲が出る。
「奏子、立って」
バスタブに手をつかせて、脚を少し開かせる。
太ももを下からなで上げると、滴る愛液でぬめりを帯びていた。
そして、溢れ出る泉の源に指を割り込ませた。