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嘆息の時
【その他 官能小説】

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嘆息の時-10

ヌチャ、クチャ、ヌチ、ヌチャ―――

徐々にスピードを上げていく沢木の手に、愛璃の唇が微かに震え始めた。
溢れ出す淫蜜を手のひらでクチャクチャにこねまわされ、そこから聞こえてくる淫らな音が少しずつボリュームを上げていく。だがそれは、愛璃のものだけではなかった。しなやかな指に愛撫されている沢木のペニスも、上下に摩擦されるたびに透明な粘着液をふんだんに滴らせ、それが伸縮している皮にこすれて卑猥な音をたてている。
「んあっ……」
愛璃が小さな悲鳴を漏らした。
股間を激しく揉みこすっていた沢木の手が、不意に指を二本挿入してきたのだ。
おもわず腰を引くも、尻をきつく掴んでいる手がそうはさせない。
深く侵入した沢木の指が、柔らかな内肉の感触とザラつき感を確かめるように、膣壁をグルグルとかき回しては擦りたてていく。愛璃の身体がビクンッと跳ねた。
悩ましげに口を開き、小さくイヤイヤをするも沢木の指は止まらない。
膣内を存分にかき回していた沢木は、揃えた二本の指の腹を恥骨の裏辺りにあるザラッとした部分にキュッと押し付けた。そして、淫靡な摩擦をその一点に集中しておこなった。

クチャ、クチャ、ヌチャ、グチャ―――

室内に飛び交っていた恥ずかしい音が、さらに音量をあげていく。
愛璃が、首を振りながら潤んだ瞳を沢木に向けた。
眉根を寄せて切に訴えるも、すっかり上気した美貌はなんとも男心を蕩かすような表情だ。
沢木は、さらに指のスピードをあげた。
「あっ……んくっ……あっ、ああっ」
唇をワナつかせ、堪えきれぬ喘ぎ声を小さく漏らしていく愛璃。
淫裂からは、先ほどのねっとりとした愛蜜とはまた違う液体が、指の抜き差しに合わせて淫らに溢れ出ていた。

(ち、畜生……どうして、どうしてこうなるんだよ!)
愛璃の喘ぎらしき声を聞きながら、柳原は涙すら浮かべていた。
怒りと嫉妬の焔が肉体を焼いていく。
悔しくて、歯痒くて、奥歯を砕かんばかりに噛み締める。
柳原は、自分の股間を鋭い目つきで睨んだ。
(好きな女を眼の前で寝取られてんのに……どうして勃起してんだよ、俺は!!)
スラックスの股間をパンパンに膨らませている逸物。
そこへきつい眼を向ける。が、大きく溜息をついてから、ふと口元をいびつに歪ませた。
(へっ、こうなりゃあ、お前らの声でたっぷり抜かせてもらうよ)
ギンギンに勃起したものをズボンから取り出し、それを二度三度ほど扱いてから再び聞き耳をたてる柳原。
真っ赤になった眼からは、ポロポロと涙がこぼれていた。

ベッドに横たわる二つの裸身。
沢木は、指で立ったままイかされ、その場に崩れそうになった愛璃をベッドへと誘っていた。
ベッドへと場を移し、さらに熱化していく二人の行為。
沢木は、愛璃の下唇を甘く噛みながら豊かな乳房をしきりに揉み込んだ。愛璃もまた、激しく胸を揉まれながら沢木のペニスへと指を絡ませていく。
「愛璃ちゃん、上になって……」
沢木に促されながら、愛璃はお尻を上にしてシックスナインの体勢をとった。
眼の前に突き出された官能的なヒップ。
沢木は、両手で陰唇を割りながらピンク色の内肉に眼を凝らした。
愛璃の身体を隅々まで知りたい……暗闇にもすっかり慣れた眼が、好きな女の性器をじっくりと見定めていく。その眼は、ちょこんと窄まっている可憐なアヌスにまで向けられた。
「愛璃ちゃん……綺麗だ……」
首をもたげ、口を突き伸ばしながらチュウッと内肉に滲んだ愛液を吸いたてる。
「あんっ……」
形の良い尻をツンッと跳ね上げる愛璃。
愛液をすべて舐め啜ると、沢木の舌はすぐにツルッとした内肉を徘徊した。
ときおりチュルッとラビアを口に含んでは吐き出し、突き伸ばした舌先を奥のほうにまで差しこんでいく。そして、淫汁にぬかるんだ膣内を淫らにかきまわした。
尻を抱え込まれ、クリトリスやアヌスにまで這いまわってくる沢木の舌……愛璃は、ぞわぞわっと臀部に広がっていく愉悦の痺れに、悶えるような仕草で細い顎を突き上げた。


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