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伊藤美弥の悩み 〜受難〜
【学園物 官能小説】

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笹沢瀬里奈の悩み 〜Love trouble〜-5

 ぐぢゅっ……

 ぐっと腰を上げた美弥だったが、ふにゃあと変な声を出してへたり込む。
「あ……限界?」
 仕方ないなと呟くと、龍之介は結合を解いて立ち上がった。
 浴槽の縁に手をやって美弥に自分の体を支えさせると、後ろから繋がる。
「っはあぁ……!」
 いかにも堪らない、といったため息を聞くと龍之介は微笑んだ。
「あ、ん……りゅうぅ……!」
 ずりずりと腰を後退させると、美弥は振り向いて切なげな視線を送る。

 ぐぼっ!

「ッひ……!」
 その途端に一番深くまで抉られ、美弥は悲鳴を上げた。
「んぁ……!あ、やぁん!」
 龍之介が体内を掻き回しつつ小さな真珠をいじくり始めたため、美弥は腰をくねらせて悶える。
「あン!ん、ふっ……あ、きゃふっ!」
 しばらく美弥を喘がせてから、龍之介は前後運動を始めた。
 たぷたぷ揺れる乳房を揉みしだきながら、舌をうなじや肩に這い回らせる。
「くひゃっ」
 肩胛骨に舌が這うのと同時に一番奥を突き上げられ、美弥は大きくのけ反った。
「あっ……はぁん、あん、あぁんっ……あ!」
 美弥は腕の力が抜け、浴槽の縁に体を預ける。
「あ、はあぁっ……!」
 よがり狂う美弥が可愛過ぎて限界が近くなり、龍之介は今まで以上に激しく腰を使った。
「あっあっあっ……あ、んああっ!」
 絶頂が近いのか、ただでさえきつい箇所が凄まじい締め上げをして来る。
「っは……!」
 熱く甘い痺れが、脳天から背筋まで一気に走り抜けた。
「っ……!!」
「っくう……!」
 二人は同時に達し、龍之介は精液を噴出させる。
「は、あぁ……」
 龍之介はずるずると崩れ落ちそうな美弥を抱え、立ち上がらせた。
 ぐったりした美弥を、浴用椅子に座らせる。
「ちょーっと激しかったかな……」
 はふはふ息をついている美弥を抱っこし、龍之介はその髪を撫でた。
「……りゅう……」
 しばらくして、美弥がもぞもぞと動く。
「ん……?」
 龍之介は軽いキスをすると、少し体を離した。
「……ごめんね」
「ん、何が?」
 美弥の言葉に、龍之介は不思議そうな顔をする。
「お祭りもあまり行きたくないでしょ?なのに勝手に四人で行くって決めちゃって……」
 龍之介は肩をすくめた。
「いいよ。覚悟は出来てるから」


 そして、夏祭り当日。
 風に乗ってお囃子が聞こえて来ると、龍之介の期待は最高潮に達した。
 何やら準備があるらしくいったん伊藤家へ帰った美弥と落ち合うために待ち合わせ場所だった神社の鳥居前まで来た龍之介は、思わず顔をほころばせる。
 花柄の浴衣と下駄を身に着け、片手に巾着を持った美弥が、そこにいた。
「美弥」
 少し距離が空いていたが声をかけると、美弥は弾かれたようにこちらを振り向く。
「龍之介」
 美弥が、微笑みをこぼした。
「初めて見た……」
 美弥の元までたどり着いた龍之介は、照れて頬をかく。
「兄さんのお下がりなんだけど……変かな?」
 美弥は、首を横に振った。
「そんな事ない。似合ってるよ」
 甚平に雪駄姿の龍之介は、頬を赤くする。
「み、美弥も……うん、似合うよ」
「ふふ、ありがと」
 美弥はにっこり微笑んだ。
「さ、て……そろそろ来るはずなんだけど……?」
 美弥は、きょろりと視線を巡らせる。
 すると、ちょうど向こうから二人組がやって来る所だった。
 美弥が着付けをした浴衣姿の輝里と、Tシャツにジーンズとラフな格好をした秋葉である。
「げ、龍之介……お前もかぁ」
 甚平姿の龍之介を見て、秋葉がそう呟いた。
「俺くらいでかくなると、浴衣なんて丈が合わねーんだよなぁ」
「お祭り気分が満喫できればいいじゃない」
 美弥の言葉に、秋葉は微笑む。
「そだな」
「んじゃ、行きますか」
 龍之介の声に、輝里と秋葉が並んで歩き始めた。
 ちらっとこちらを振り向いた輝里に向かって、美弥は『ファイト!』と合図を送る。
 輝里は、大きく頷いた。
「頑張れ、輝里ちゃん!」
 他人事を我が事のように心配している美弥を見て、龍之介は苦笑混じりに微笑む。
 そして自然に美弥の手を取り、神社の鳥居をくぐった。
 お囃子の音が、少し強くなる。


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