届かない吐息-1
「好き・・・」切れたばかりの携帯電話を握りしめ伝えられない言葉を呟いた。
まだ耳にじんわりと残る貴方の声。
もう何度か体を重ねたのに未だに私からはきちんと言えずにいる。
あの声が少し低くなり私に囁きながら快楽へと導く。
思い出して火照る、体。
後ろから抱きしめて服の裾から入り込む手。
こうやってゆっくりと焦らすようにブラの上から頂のあたりをなぞり・・・・起ったのを確認してからブラをずりあげて直接触れる。
ぎゅ、とつまみ上げられると痺れたような感覚が全身に走り、先を期待してあそこがじわりと濡れてくる。
一人で何をしているんだろう、どこかで冷静に考えながらも目を瞑り自分の指でありながら貴方の指の感覚を追い気持ちよくなっていく。
左右の固くなった先端をぎゅうぎゅう摘んで引っ張って乳房を激しく揉んで。
荒い息のまま下へ手を伸ばすと湿った感触。
下着を脱ぎ直接触れればくちゅ・・と音がして自らのイヤらしさにぞくりとした背徳感を覚えまた溢れさせてしまう。
ゆっくりと蜜を湛えた溝をなぞればくちゅくちゅと耳を犯す音。
いつも貴方がしてくれるみたいに、クリを激しく擦りあげてイキそうになる寸前で止めて。
静かな部屋の中一人裸で息を乱して、私は頭の中で貴方と体を重ねるぐらい好きなの・・・。
ぐちゅっ・・いっそうイヤらしい音を立てて指を挿れた。
びくんっと意志に反して体が跳ねる。
「気持ち・・いいよぉっ・・・」泣きそうになりながら中の良いところを指が擦って。
〜〜〜〜♪
いきなり鳴り出したケータイにびっくりしてぎゅ、と締まるあそこ。
耳慣れたこの曲は貴方からの着信。躊躇って・・・片手で着信ボタンを押した。
もちろん指は抜かないままで。
「どうしたの?」いつも通りを装いながら気づかれたくないと願い気づいて欲しいと願う。
「用はないけどなんか・・声聞きたくて」笑う貴方の声に溢れる蜜は止まらない。ねぇ私今一人でシてるんだよ・・・。
「さっきも話したじゃん!」笑い返しながらぐちゅとかき混ぜて、荒い息に貴方は気づく?
「・・・優紀は今、何してた?」少し息をのんで、訊ねてくる。あぁ、気がついてしまったね。
「何を・・・してたと思う?」
「俺のこと考えてたんじゃない?」少し、意地悪な声になる貴方。
「自惚れすぎ・・だよ。当たり、だけど」クリを軽く撫でるだけで溢れ垂れる蜜。
「ふぅん?じゃあ・・・今から会いに行ってもかまわないよな?すげぇ優紀をめちゃくちゃにしたい」くすくすと笑う意地悪声に少し、焦る。今来られたら誤魔化せない。「だっ・・めだよ、もう遅いし・・」あぁでも貴方のに突かれておかしくなりたい。
「だぁめ。すぐ行くから」それだけ告げて切られた電話。
慌てて脱ぎ散らかした下着を着けようとした時、がちゃりと鍵の開く音がした。
鍵を持ってるのなんて一人しかいない。
慌てて布団にくるまってみても言い訳のしようがないこの状況なのに、私はまた溢れさせてしまう・・・。
「優紀〜?いないのー?」寄ってくる足音に体を縮めた。
「さっき電話したばっかりで寝てるわけが無いよね?」頬にかかっていた髪を払われて、仕方なく見上げる。
「うん・・でも来るの早すぎない?」
「はは。で、優紀は俺のことを考えてなにしてたのかな?」ばさっと布団をはぎとられ誤魔化しようがない。
「・・・・えと・・・・」視線だけがうろうろとさまよい答えることなどできず。
「こんなに濡らして、何回イったんだろうね?乳首もこんなに固くしてさ?」曝されている体を楽しむ手に嬌声があがる。
自分の手とはやはり違う、欲しかった快楽が体を支配する。