振り向けお前っ!第5話〜友の過去、これからの自分〜-2
「あ、おーい皆様方ぁー。」
進一だった。
「なんだお前、いつもより早いんじゃないか?」
「何故かだな、今日は早く行ったほうがいいかと思ってな。」
超能力でも持ってるのかこいつは。
そして教室〜
「ふぁ〜ぁ、眠い・・。時間まだあるから寝るっ!」
「あんたそれじゃ早く来た意味が無いでしょ・・・」
「その前にだ、何故早く来る必要があった?」
教室を見回すといつもなら教室中いっぱい居るクラスメイトが今はポツリポツリとしかいない。
「いいじゃないの、朝早く起きると気持ちよかったでしょ?」
「ぜんっぜん!もう少し遅くに起きていればすっごく気分よかったけどな。」
「あー・・あんたみたいな坊やには朝の気持ちよさは分からないか。」
「なんだと。」
「事実を言っただけよ。」
「もう一回言ってみろよ!」 「何回でも言ってあげるわよ、坊や坊や坊や!」
あー、また始まったと慣れた感じで輝と進一が見つめている中、薫はちょっとおどおどしていた。
「あー薫さん?あんまり気にしなくていいから。」
「え・・あ、で、でも・・」
「いつもの事だから大丈夫。」
と進一が説明付けて恒例の、
「春本、伏せっ!」
という合図で悠太が吹っ飛ばされて行くのをうまく避けて終わるのだった。
そして薫は皆のチームワークのよさにちょっと感心するのだった。 大半が進一と輝で占めているが・・
キーンコーンカーンコーン・・・・・・
授業が始まった頃・・悠太は眠っていた・・いや眠らされていた。阿佐美の攻撃で吹っ飛ばされて寝たままだった。
「さて、授業始めるぞ・・・・と、思ったが、おい神木・・・・は、またか、じゃいいや教科書開いて。」
悠太が気絶して眠っている事は珍しくないので先生も最近は、慣れてきたみたいでよくスルーしている。
ちなみに原因もほぼ阿佐美がやった事だと言うのも分かっている。
阿佐美の攻撃を食らうとなかなか起きないので、結構学力が危ない時もあったりする。