閑村の伝統〜恋人〜-11
「この間見たばかりだけど、相変わらず、その、すごいね…」
「あ、ありがと…」
どうリアクションをとっていいのか分からず、宗太は逃げるように体を動かした。
そして、挿入のために態勢を変えていたところで、宗太はあることに気が付く。
「そういえば、コンドームってどこにあるの?」
「え?そんなのあるわけないじゃない」
宗太の問いを、陽子はバッサリ切り捨てた。
「…さすがにそれはまずくない?じゃあ、買いにいかなきゃ…」
「あっ、待ってよ!」
「何?」
「私をこんなにしといて、出掛けないでよぉ」
「いやでも、さすがに…」
「コンドームがなくても、外に出せば一緒じゃない。ね?」
そう言われればそうかもしれないが、宗太はつい先日童貞を卒業したばかりの初心者なのだ。
そううまいことできる自信はない。
やはり、避妊具があった方がいいと思う。
だが…
「ねえ、宗太あ…」
陽子に目の前でそんな風に甘えた声を出されると、立ち上がる気にはなれなかった。
(はあ…俺って男は…)
その優柔不断な結果として、宗太はそのまま生ですることにした。
「あの、ゆっくり入れてね?宗太のおっきいから…」
少し緊張した様子で陽子が言う。
その様子を見て、宗太の中でちょっとしたイタズラ心が沸いてきた。
「了解」
笑みが顔に出ないように気をつけながら、殊勝に頷く空。
ゆっくりとした動作で身体を動かし、亀頭をわずかに侵入させる。
そしてその感触を確かめた後、
「ふやあっ!あっ!かはっ…!」
一気に、ペ○スを膣の最奥にまで貫いた。
身構える前の突然の衝撃に、陽子は目を白黒させながら身体を仰け反らせた。
同時に、宗太のペ○スを強烈に締め付けてくる。
「ば、ばかあ…ゆっくりって言ったのに…!いっちゃったじゃない…」
瞳には涙が溜まり、頬はすっかり上気している。
(うわっ、可愛い…)
本人はなんら意識していないのだろうが、その表情はあまりに悩殺的だった。
結果、すぐに宗太の脳は沸騰し、荒々しく腰を動かす。
「やっ!んあ…はあっ!ち、ちょっと、待っ…!」
まだ絶頂の余韻が冷めないうちに宗太に責められ、陽子は悲鳴に近い声をあげる。
しかし、宗太には動きを止めるほどの理性はほとんどなかった。
陽子の喘ぎが耳に入る度に、彼の内に初めて芽生えた嗜虐性が大きくなる。
「可愛いよ…陽子さん」
身体を寄せてより密着させる。
宗太の身体に陽子の胸は圧迫され、ぐにゃりと潰れる。
その感触をはっきりと感じながら、宗太は陽子に自身の唇を寄せた。
「はあ…!宗太あ!ん、ちゅ、ちゅ…」
二人の顔が近づいた瞬間、陽子の方から距離を狭めて荒々しく宗太の唇を奪う。
いつの間にか、彼女もすっかりスイッチが入ったようだ。
宗太の攻めに震えながらも、陽子は必死で彼の身体にしがみつき喘ぐ。
「はっ!あっ、やだっ、やだっ…!」
「やだ…?きついの?もっとゆっくりしようか?」
その言葉に、陽子は激しく頭を振った。
「ちが、う…!もう、いきそ……から…」
「ふーん…そっか…」
宗太はニヤリと笑むと、力強く腰を打ち付け始めた。