双子月3〜美月〜-2
「・・・先生、これ・・・」
あの繭のような突起は美月の未熟な秘核を捕らえていた。じれったいような妙な感覚がして、足をもじもじとすりあわせると、その様子に東条が薄く笑む。
カチ
微かなスイッチ音がしたかと思うと、とたんに美月は体をびくりと跳ね上げた。
「きゃあ・・・っ!・・・なに、これっ・・・ぁっ!」
繭は美月の秘核を捕らえたまま、細く振動をはじめたのだ。美月はたまらずしゃがみこんだが、それがかえって仇となる。繭がさらに強く秘核におしつけられた。
「ひぁっ!・・・やぁ・・・」
今度は立上がり、太股をきつくあわせるが、やはりその振動から逃れることは出来なかった。
「今日一日そのままでいなさい。それは俺の思うがままに動く。一日中見ているからな。」
そういいながら手にした小さなリモコンのようなものを見せる。東条がそのリモコンのスイッチを指で軽く操作すると、繭の振動は止まった。
「・・・そんな。」
きっと何かさせられるんだろう。そう覚悟はしていたのに、想像を超えた現実に言葉をなくしてしまった。それでも逆らえばどうなるか分かっている美月は、真っ赤な顔で唇を噛み締める。
「放課後にまたここに来なさい。」
東条はそういうと、用件はそれだけだといわんばかりに窓際の自分の事務机に座り、書類を見始めた。
時計はそろそろいつもの登校時間。美月は力なく東条に一礼し保健室を後にした。
・・・・・
いつもと変わらない教室の中、自分だけは異質なもの。美月はそんな気がしてしょうがなかった。そのせいか、口数も少なくなり、友達には具合が悪いんじゃないかと心配された。
「今日の4時限目の私の現国は授業研究になるので、いろんな先生方が見にこられます。そのつもりでね。」
朝のホームルームで担任の先生が言っていた。
この学校では、一年に一、二度、教師どうしが実際の授業を見て批評しあうような制度がある。
よりにもよってこんな日に・・・
美月は心の中で思った。
自分の秘部にある異物は、なおも美月にじれったいような感覚を与えている。いやがおうにも意識はそちらにむいてしまい、授業も上の空だった。
クラスメートの視線も、いつもより何十倍も気になった。
知るはずもないクラスメートたちはいつもと変わらないのはずなのに、少しでも目があったりすると、バレたんじゃないかと気が気ではなかった。