約束…1-7
「ああっ…あぁんっ!!」
ぎゅうっ…と社長のそれを締め付け、わたしの体は果てた。
思わず社長の体を抱きしめるけど、まだ――呼吸が整わない。
そんな中、わたしはゆっくりと口を開いた。
「社長…
わたしが笹原君に抱かれたのを知ったとき、社長は俺に責める権利はないって…言いましたけど…
わたしは…社長と違って優しくないから…だから…
わたし以外の人を抱いたら責めることしかできません。
ど…して梨絵さんなんですか…?
絶対…そんなの許さないんだから――
わたし以外…抱かないで」
社長はそんなことを言うわたしの肩に、まるで壊れものを扱うように触れた。
まだ体はつながったままで、こんなに近いのに。
どうしてそんな触れ方するの…
もっと無理矢理。
いつもみたいにわたしをめちゃくちゃにして、わたしの気持ちを鎮めて。
「社長…
わたしのこと…いっぱいめちゃくちゃにして下さい。
ね…?
できますよね…?」
「麗…」
社長は体がつながったまま、わたしの体を押し倒す。
「…本当に俺のこと許さない気だな?
それは俺を手放す気がないという意味で…受け取る」
ぐちゅり…と音がしたかと思うとわたしの体の中で急に社長のそれがこすれ出した。
――わたしのものにしたい、という感情。
それはあなたに初めて抱かれた時…ううん、それよりもっと前から変わらないんです。
「あっ…奥…んっ!社長…もっとっ…」
あなたのすべてに…わたしはドキドキしてた。
サラサラの黒髪をかきあげる仕草。
仕事が終わればネクタイをゆるめる。
そしてわたしはそのたびに…
セクシーなあなたを想像してしまう。
自分がこんなにいやらしい女だと実感させた男性はあなたが初めてだった。
あなたを見るたび、あなたに抱かれたい…そう思ってしまう。
――そんなとき、わたしはあなたに抱かれた。
2人きりの社長室。
あなたに後ろから抱きしめられ…
抵抗できなくて、心のどこかでわたしを貫いて欲しいと思って。
…わたしはこの人が好きなんだ、と。