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unknown quantity〜未来への道〜
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unknown quantity〜未来への道〜-13

「…そうかもな。だが、“力や知識”は万能じゃない。俺にも“限界”がある。宗也よ、“絶対”はないんだ。居たとしても起こる可能性もあるんだ。」

皇希は真剣な表情と声で言った。宗也は解っているようで悔しそうな表情で顔を逸らした。

「…」

皇希は厳しさと優しさが混じったような表情になった。

「…宗也よ、お前の答えが俺への復讐なら今ここで殺すがいい。俺は抵抗しない。」

宗也は驚きを隠せないのか、目を見開いた。奏真、皇華以外も動揺した。2人は当たり前のような表情だった。

「……しません。奏真さんや皇華さんを見れば解ります。皇希さんを信頼している表情です。」
「…」

皇希は無言だった。

「…皇希さん、質問があります。どうして、世界から身を退いたんですか?」
「…言わなきゃダメか?」
「…はい、必ず。」

宗也は真剣な声で言った。皇希は少し考えて答えた。

「……心のどこかで平和に暮らしたいと思っていたかもしれない。いや、望んでいたのかもしれない。」
「……」
「…俺はこの世界では異端者だ。だから、縁を…この世界との関わりを断ち切って身を退いた。」

皇希は睨むような目で宗也を見ながら、真剣な声と表情で言った。その雰囲気から嘘じゃないのは全員が解った。

「…じゃあ、幸せですか?今の暮らしに?」
「…幸せなのかな。…自信はない。ただ、満足してはいる。」
「…この世界が危機なのにですか?」
「……」

宗也の言葉攻めに皇希は無言になった。

「…ちょっと!さっきから黙っていたけど、皇希お爺様に言い過ぎよ!」

麻里香が怒った。宗也に近づくが皇希が手を出し制した。

「麻里香。……俺は君らを信じている。この出来事を終わらせてくれる事を。」

皇希は異様な雰囲気を出した。宗也は顔を逸らし何も言えなかった。

「…それは信頼されていると言う事ですか?初対面なのに…?」

月都が鋭い眼差しで見ながら言った。

「…俺は“未来”にも“過去”にも行ける。……どう思うかは君らに任せる。」
「!!……」

皇希の言葉を聞いた宗也が一瞬驚いたが、直ぐに考えるように頭を抱え出した。それを見逃さなかった皇希だった。
だが、月都は怒りを露にするように喋る。まるで感情を抑えられないように……。

「皇希さん!貴方は一体何をしたいんだ!」

皇希はフッと笑ったような表情で喋る。


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