投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

unknown quantity〜未来への道〜
【その他 その他小説】

unknown quantity〜未来への道〜の最初へ unknown quantity〜未来への道〜 10 unknown quantity〜未来への道〜 12 unknown quantity〜未来への道〜の最後へ

unknown quantity〜未来への道〜-11

「…そうだよ。…そうか。君たちはあまり知らないからね。」

奏真は手を叩いた。

「はい。伝説的になっている事しか。一切の情報がないから。」

宗也は皇希を目指しているようだが、全然知らないような表情になる。月都も同じだ。

「…じゃあ、特別にちょっと教えよう。皇希さんは麻里香の祖父で聖魔の父親だ。で、僕の命の恩人。以上。」

奏真は本当にちょっとだけ言った。

「…それだけですか。もっと知りたいです!俺の憧れの人ですから。」

宗也はまるで玩具を欲しがる目で奏真を見た。奏真も困った様子で皇華を見たが皇華も困った様子だった。

「…大丈夫だ。俺が言う。こんな事だろうと思っていたからな。」

と後ろから声が聞こえた。全員が声が聞こえた方向を向くと皇希が立っていた。40年前の姿と思ったら“統神 皇希”の姿だった。

「皇希さん!…お久しぶりです!」

奏真が笑顔でゆっくり近づいた。

「…うき様。…皇希様!会いたかったです!」

皇華が素早い動きで皇希に抱きついた。冷静な態度はなく、我慢出来なくなった感情が露になったのか、涙を流しながら飛び付いた。
4人は口を開き唖然とした。当然、聖魔と麻里香はため息を吐きながら頭を抱えていた。どうやら、いつもの事らしい。

「…皇華。抱きつくな!お前に会いに来たんじゃない。」

怒ったり笑ったりと感情豊かな表情の皇希が変に思えた。時の流れが皇希を変えたようだ。

「……はっ!す、すみません。皇希様。」

皇華は冷静さを取り戻したようだ。違う一面を持つ彼女に4人は人は見た目じゃないと思う、今日この頃。

「…で、皇希さん。何をしに来たんですか?」

奏真は皇希に質問をした。皇希は笑うような口調で喋る。

「なに、ちょっとした野暮用だ。ついでにここに来ただけだ。」
「そうですか。…では直ぐに帰ってしまうんですね?」
「ああ。この“世界”は聖魔とお前、皇華に任せたと言ったはずだが。…“力”を使う事はもうしたくない。」

皇希は少し悲しげな声で言った。奏真は皇希の言葉を聞くと悲しい表情になっていた。悲しくも懐かしさが漂う雰囲気になった。

「…ところで、【真】の刻印者は誰だ?」

皇希は不意に言った。

「彼です。真霜 宗也くんは。」

奏真は腕全体で宗也を指した。皇希は確認すると奏真に再度喋る。

「“真無刀”を持たせたか?……なんとなく解る。結果もな。」

奏真は驚く。


unknown quantity〜未来への道〜の最初へ unknown quantity〜未来への道〜 10 unknown quantity〜未来への道〜 12 unknown quantity〜未来への道〜の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前