松本梨絵のとある一日。-6
「松本さん、指噛みすぎ…」
真鍋があたしの左手をつかんで、噛んでいた薬指を舐め出した。
ん、そんなことしたらもっと感じちゃう…
「は…スーツ着たまま、っていやらしいね…」
「松本さんは、仕事中でもいやらしいですよ」
「ん…?どういうこと…?」
あたしは真鍋の上での動きを止めて、そう聞いてみる。
真鍋もあたしの指を舐めるのをやめた。
「松本さんは、仕事中でも仕草がいやらしくて想像しちゃう…
ってことですよ。色々と…」
「んん…?どんな仕草がいやらしいの…?」
「それは…内緒です」
「んっあぁ!!ちょ、真鍋…馬鹿っ…」
真鍋があたしを抱きしめて、腰を突き上げてくる。
馬鹿、不意打ちなんてひどいっ…
「俺だって、我慢できませんから…許して下さい」
「きゃっ…」
あたしを抱きしめたまま、床に押し倒して…
「も、馬鹿、イッちゃうっ…こんなのっ…」
あたしがするのも好きだけど、やっぱり真鍋にこんな風にされるのが好きみたい。
真鍋のせいよ?
あたしがこんなになったのは…
「すごく、エッチな音しますね」
「恥ずかしいから、言わないでっ…」
「さっきまでは恥ずかしいこと平気でゆってたくせに。
しまってますよ、中」
そんな目で、あたしを見てそんなこと言わないで…
もっとあなたが欲しくなるから…
いつもはちょっと頼りない真鍋が、あたしを抱くときだけは、妙にかっこよく見える−−
「こんないやらしい体してるから、痴漢だって目つけちゃうんですよ…」
「…んっそんなの、あたしのせいじゃないわっ…あぁっ…ん」
「こんな風に、その目で見つめて…いやらしい体を見せつけてるんじゃないですか…?」
「ああぁっ」
ぐりぐりと、あたしの奥までそれを押し付けてくる。
こういうときの真鍋は嫉妬してるとき。
こういう真鍋が、可愛くて。
「真鍋だけ、っていつも…ゆってる…でしょっ…?」
あたしがそう言うと、ニコッと笑って、腰の動きを速め出した…
もう、ここまで来ると真鍋のこと以外何も考えられなくなる。
今までしてきたセックスは、とても理性的で。
雪人と交わる時はとくに…