Need/-ed-12
「君の困った顔、見ものだな。」
「からかわないでよ…ただでさえ恥ずかし…っあ…」
風炎が首筋を嘗め上げて、身体の中を雷が走ったように何も考えられなくなる。
「もっと見たくなる。」
「あぁっ…」
服の隙間から差し込まれた手が、下着のしたの胸を優しく愛撫した。自分の声じゃないみたいな声が恥ずかしくて、必死で堪えたくなる。かみ締めた唇を、風炎がキスで開かせた。
「聞かせてくれ、もっと。」
「あ、ん…っ」
耳元に熱い息がかかって、もう抑制が効かなくなる。スカートの中の、むき出しの腿に触れられただけで、どうしようもなく震えてしまう。
着ていた服はどこかへ行ってしまった。後に残ったのは靴下と下着だけ。彼は、靴下の先をかじって、そのまま脱がせた。あたしの目を挑発的にのぞきこみながら。
―ゾク…
冷たい目だと思っていた、風炎の切れ長の目が、今はどうしようもなく熱い。この身を内側から焼き滅ぼしてしまえるくらいに。
風炎の手が下腹部からその下に滑っていくのを感じながら…そして確かにその先を望みながら、彼の肩に手を回して、ずっとキスをしていた。彼の長い指が初めてあたしの中に入ってくる一瞬、堅く目を閉じた。
「痛いか?」
あたしは小さく首を振る。途端にその指が動いて、感じたことのない圧倒的な快感が襲った。
「あ、ぁぁっ…!」
その間もじっと風炎はあたしを見ていた。
「み、ないで…っ!」
「嫌だ。」
そむけた顔を、また引き戻される。静かな部屋に、自分の身体が発する音が響いて、それが嬌声と混ざり合っている。
「ん…ばか、ぁ…!」
いたわるような風炎のキスが、息の荒い口を完全に塞ぐ。下着も脱がされて、次に目を開いた時には、風炎の裸の身体が目の前にあった。
「足を開いて。」
言われるがままに。抗う気は起こらなかった。恥ずかしさに再びそらした顔が、引き裂くような痛みにこわばった。
「…!」
閉じた目に影が差して、風炎があたしの上に屈みこんでいるのがわかった。恐る恐る目を開けると、あの目があたしを見ていた。