課長と落ちこぼれ君…1.5-4
「相良さんも立派な『女性』じゃないですか…
どうして、畑中さんのこと今まで遠慮してたんです?
Hした後に責任とれとか好きって畑中さんに言ってましたけど、今まで秘めてた思いはそんな簡単な気持ちじゃないでしょう?
本当は期待してるくせに。
期待してるだけじゃ何もおきないですよ」
あたしの体液のついた指をなめながら松本は言った。
松本…あんた、どうしてわかるわけ…?
…恋なんてする気はなかったのよ。
ただ、苛ついていたはずだった。
仕事のできない畑中に…苛ついていたはずだった。
だけどいつの間にか放っておけなくなるくらい、そんな姿が愛しくなって…
あんな形で抱かれて、平然と「抵抗しなかったのは畑中が好きだから」と言ったけど…とても不安だったの…
「相良さん…あたしは、ずっと心配してましたから。
こんなところで誰にも打ち明けずに悩んでいる相良さんのこと。
じゃあ…失礼しました」
松本が個室の鍵を開ける。
あたしは松本がトイレからでたのを確認すると何かが吹っ切れたように、ふふっと笑ってしまった。
めちゃくちゃな方法であたしの心をこじ開けたあんたに感謝するわ…ってね。