投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

命日が誕生日
【コメディ 恋愛小説】

命日が誕生日の最初へ 命日が誕生日 71 命日が誕生日 73 命日が誕生日の最後へ

命日が誕生日13-6

『ん……んで?汗汗
結局…どうだったの?』

「ま…まぁ良いか……
一応…近くに反応はあったんだがな…う〜ん……少しばかり妙なのだ」

『ん……何がよ?』

「悪霊と思われる魂の可能な限りの過去を追尾してはみたんだが…行動に作為的な点がある」

『どういう事?』

『悪霊ってのは基本的に魂と恨みだけの存在なの
そこには意思とか考え、理性はリセット時に削げ落ちてるはずなの…
つまりは魂が意思もなく暴走してるみたいなものね…』

「あぁ…だからこそ
魂と存在の癒着の心配は無いに等しい……
だからこそ行動に一貫性が出来るものなのだ…
例えば髪が長い女性とか
後は襲う方法とか…
襲うにしても、何かしら解りやすいまでの共通点が出来るものなのだ」

『うん…
何せ考える事が無いから
目的の達成のみを目指し
決まった方法、決まった場所、決まった時間等
馬鹿の1つ覚えのようにやるって事ね…』

『……なるほど』


「で、その魂は明らかに悪霊なのだが…存在もほぼ消えてるし、既に会話すら出来ない…しかし」

『行動に制約がない?』

「あぁ…厳密に言うと無い場合があると言った方が良いのかもしれん」

『???』

「つまり通常?は一貫性があるのだが…
ある時期からその制約を守っていないのだ」

『つまり意思が介在してるって事?そんな馬鹿な…有り得ないわ…』

『な…なんで?少しは理性や意識が残っているって事も…』

「いや…元々幽霊、幽体化するってのはバグみたいなもので、
強い思念があろうと無かろうと本来強制的にリセットされるものなんだ…
ただ俺のように強い霊力ある場合は霊力が意識をガードしてリセットを拒んでしまった結果、幽体になる」

『でも悪霊と呼ばれる魂はリセットを受け魂のみになっても成仏しない言わば暴走状態なの…
だから放っておくと、霊力も何もかも使い果たして魂が消滅する』

『……成る程、構造も原因も幽体と悪霊は違う存在って事?』

「まぁそうだな…
幽体は意識がある分、通常は行動に限界がある
人に取り憑く事も出来ないし、契約でもしない限り生界に直接関与する事も難しい…」

『でも悪霊は暴走している上に意識がなくリセット済みだから何処からも干渉される事もなく
動き回れるの…その分、霊力の補充はほとんどされて無いわ…
消えるまで目的だけを遂行し続けるの…』

『うーん難しい…
でもそれなら何故…零が見た悪霊は一貫性を破れるんだろう…』


命日が誕生日の最初へ 命日が誕生日 71 命日が誕生日 73 命日が誕生日の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前