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恋は盲目
【学園物 恋愛小説】

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恋は盲目……知られざる真実……No.4-1

空気のキレイな朝だ…鬱な登校の道も心なしか気分が良い。

昨日の運動で体に少し違和感があるが、まぁ大したことではないだろう。しかし、やはり目立たずに八位あたりで妥協しておけば良かったかな…

「いよっ!」

「ん?あぁ、亮か。いきなり出てくるな、驚いたぞ。」

「いや、驚いてるようには見えないが?ところで、なに小難しい顔してんだ?」

「そうか、いや、考え事をしていてな…」

「どうせ、如何にして目立たずに生きていくかでも考えてたんだろ?」

図星だ………
伊達に何時も一緒にいるわけではないな。

「悔しいがその通りだ。」

「だろ?やっぱりな!だが…、それはちと無理かもな…」

意味深な顔で前を見ている亮。
それに釣られて前を見ると、校門で如何にも体育会系の先輩らしき人だかり。

「いいか、九条誠は絶対に我らがバスケ部がもらうぞ!!体の一部だけでも確保しろ!!」

「いや、俺たち陸上部が先約だ!少なくとも脚は俺たちが貰う!!」


などと物騒なことを言いあっている。

「で、どうすんだ?正面突破か?」

と、お祭りを目前にした子供のような顔の亮

「いや、裏道がある。正面突破なんかしたら益々目立つからな。」

「裏道?そんなのあるのか?」
不思議そうに、ちょっぴり残念そうな顔で聞いてくる

「この学校は九条グループの系列だからな、後から抜け道を作らせたんだよ」

「なるほど、流石にやることが違えな。」

…………………………

「ふぅー…」
ドサッと音をたててイスに座り込む

抜け道は少々遠回りになるのが難点だな…今度作り替えさせよう。

今日の最初の授業は…化学か…


「えー、であるからして、………」

退屈だ……
教室には先生の声だけがダラダラと流れている。
しかも春の陽気と日差しでポカポカと暖かい。
こういう時って凄い眠くなるんだよな…
「スゥー……」

………
麗さん寝てるし…
でも不用意に油断してると…


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