恋は盲目…春期体育祭…No.3-1
「只今から、第32回藤英高校春期体育祭を開催します」
パチパチパチ
「さぁーて、今年もいよいよ春期体育祭がやって参りました!!今年も実況はマシンガン佐藤三兄弟が次男、二年三組の佐藤歩がお送りします!!」
ワァァァァーー!!
おぉ、あれが巷で噂のマシンガン佐藤三兄弟か…
彼等に口げんかで勝てる奴はいないらしい。
そして学校の人気者だ。
「さて、まず最初の競技は、ズバリ玉入れ!!っと、おや?!どうやら玉入れにお子様が混じっているようですね。そこのカワイコちゃん、危ないから白線の外に出てね♪痛って、何ですか先生!!?」
コソコソ…
「えっ、あれは生徒?!一年生?先生、こんな時に冗談だなんて顔だけにしてくだ…………ガンッ……………痛って、嘘です冗談です!!」
…………………
「失礼しました、彼女は我が校の生徒でしたね、名前は菊崎麗さん!可愛らしい名前だ!!どうやら彼氏募集中らしいですよ?!野郎共!俺のハニーに手をだすんじゃ…」
ゴンッ…………キーン………
痛そうだ…マイクが壊れてないと良いが……それに麗さん、顔が真っ赤だ。
「はい、すいません調子乗りました先生……
じゃあ気を取り直して…、
今、競技が始まりました!!
うーん…どこの組も似たり寄ったりのようです。」
…………………
ぴーーーー
「今終了の合図です!どうやら我等が三組が一番玉が多そうですね!!各組担当の実行委員は本部まで得点を申請しに着てください!」
………
「ハァ…、みんなの前で凄く恥ずかしかったよ。」
麗さんが顔を真っ赤にしながら隣に座ってきた。周りの敵意の視線が痛い……
「まぁでもこれで一躍有名人だね?!彼氏募集中なんだ?俺も応募していいかな?笑」
「もう誠くんったら!!彼氏募集中なんかじゃないよ!…それに私付き合ったこととかなくて……」
「そうなんだ?意外だな。麗さんは可愛いからてっきり………」
「あっ、いたーー!!」
なんだ?うわっ!!?
ドンッッッ!!!ギューーー!!
「こんなとこにいたのね、ダーリン♪んふっ♪探したのよ?」
抱きつくな、くっ、苦しい……
「お知り合いですか?誠くん…?」
麗さん涙目だ…