恋は盲目…周りの視線…No.2-2
「全く…誰もやりたがらない1500mを我こそはという勇者はいないのか?赤井、あんたは?」
「いっ、いやちょっと僕は……」
ピキッ「じゃぁ井上!」委員長のこめかみに一筋の亀裂が…
「えっと僕は運動苦手で…」
ピキピキッ「川西!!」あっ、亀裂が増えた
「ひっ!俺は風邪気味で…」
おー、般若仏を学校で見られるとは有り難い…
「おぃ九条…勿論貴様は出るよな?」
前言撤回、全く有り難くない。
「まぁ別に出ても良いけど。」
「えっ?誠くんは運動音痴じゃないんですか?!」
驚いて麗さんが聞いてくる
いや、麗さん…だから誰も運動苦手とは言ってないのですが…
「どうせ誰も出ないんだろ?話し合いの時間が無駄だ。」
周囲のざわめきを無視して冷静に言い放つ
「よーし、じゃあこれで全種目決まったな!じゃぁ朝の話し合いはこれで終わりでーす。」
途端に機嫌良くなりやがった…
まぁ俺の高校でのモットーは(目立たず平和に) だからな。
さて授業だ。
数学の先生は次に問題を当てる人を探して…
「じゃあ、次の三番の問題はー…そこで寝てる小林くんに解いてもら……」
ゆら〜り
「あ``っ?」
「うわけにもいかないので………」
先生…もう少し頑張ろうよ……
「では、菊崎麗さん。次の時間までに解いといて下さいね?」
ビクッ
「えっ?あっ、はい!」
「よろしい、これで授業は終わりです。では、起立!礼!」
ふー…終わった終わった。