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命日が誕生日
【コメディ 恋愛小説】

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命日が誕生日6-2

『フフ……お菓子作りとかじゃない限り、味見しながら作ればそんなに細かい所まで気にしなくても大丈夫だよ?』

「うーん……まぁ確にそぅなのだろうが…
初心者の俺からすると、ただでさえ不味い物を、更に劇物に変える可能性を危惧して目分量など怖くて出来ないのだ」

そぅ…零はとても真剣だ
私に食べたくも無い、不味い物を無理に食べさせてると気にしてるのだ
そんな事無い…
そんな事ある筈無いのに
私にとっては、どんな高級な料理だって…
零が私を、私の事を思って作ってくれる料理に、敵うものなんてあるわけ無いのだから……

「今回の、この焼き魚にしてもそぅだ…
何故コヤツは俺の許可無く炭のように黒くなる…
まぁ…前回の生焼けをふまえての結論なのだろうが…それにしてもコイツは根性が無さすぎる!!」

まず、お昼のお弁当に焼き魚っていう感性も不思議だけど…
根性って……焼かれる魚もそれでは少し哀れな気もしてしまう…

『ウフフ……だから…私が教えてあげるって何回も言ってるのに…』

「いゃ!それはダメだ…それでは天迦の料理を俺が作るって事になる…
お前に必要なのは、自分の料理を作ってくれる誰かでは無いだろう…
誰かが自分に作ってくれた料理だ……。」

本当に…変な所で頑固なんだから…
この1週間の間に少しづつだけど零を知って来た

普段は本当にだらしない
飲んだペットボトルの蓋はちゃんと閉めないし
寝癖ついたまま何も気にせずに外出歩くし…
部屋も料理本だの何だので掃除してもすぐに汚してそのままだし…
壱羽と泥だらけで帰ってきてそのまま玄関も泥だらけにしちゃうし…

……ほんと…

だらしない……

というか…ゆるい……


そのクセ、私の事となると途端に頑固になる

料理の分量もそぅ

私が先日…零に黙って夕飯の買い物に行った時は、周囲の迷惑お構い無しに、飛ぶわ脅すわそれこそありとあらゆる手を使って私を探しだした…

でもやっぱり根が弛い人なのか、所々ちょっと間が抜けている…
多少でも機械とおぼしき物や見慣れない物を前にするとすぐにテンパって案の定失敗するし…
魚を見て解るように…なにかと両極端で、しかも何度も繰り返す…


でも私はそんな1つ1つが凄く愛しい……
失敗も零には悪いけど、そんな姿を見てると少しホッとしちゃぅ…

だって…
零は勉強も運動も完璧で…顔も良くて優しくて…
何かドンドンおいてかれてる気がしちゃうから


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