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命日が誕生日
【コメディ 恋愛小説】

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命日が誕生日6-1

   【第6話】
 時代と人と料理人


零と出会ったあの日から1週間近くたった…

零はあれから、未だに私と自分の分の朝食、昼食を用意してくれている

正直な話、零の作るご飯はお世辞にも、美味しいと言える物では無い…
本人もそれは、十分に分かっているようで…
朝昼は私と自分で作った料理を口に運びながら苦い顔で、色々と自分にケチをつけている…

でも…私はそんな事、全然気にしていない…


いや……違う……

むしろ凄く嬉しい……


料理なんて恐らくやった事も無いような腕前で…
多くの本を読みあさり
テレビの料理番組に夢中になってかじりついて
私の何かの為に、そこまで頑張ってくれている姿を見ていると……
申し訳ない気持ちを押し潰さんとする程に、嬉しさで堪らなくなる


ごめんね……

もぅ少し……

もぅ少しだけ……甘えさせてね……


「むぅー………
…千切りは……解る…
…輪切りも………解る
…賽の目切り………?
……まぁ……セーフ…
…し・か・し!!!!
カツラ剥きってなんじゃぁーーー!!!!」

『ぇ!?………ぇ!?』

私の隣の席で、先程まで料理本片手に、ずぅーーっと唸っていた零が、突然!爆発した……

『か…かつらむき?』

「そぅ……カツラムキだ……料理とカツラ……
どぅしても繋がらん……
カツラをむくのか?
何故だ!?誰のだ!?
光の反射か?屈折か?ソーラーパワーか!?」

『ぁの……ぃゃ……』

「しっかし…何故、この料理本というのは、専門用語が多いのだ……
1つ1つ調べていくこっちの身にもなってほしい
何だ?大匙小匙って…
いったい誰が決めた!?大きい匙なんてピンキリでは無いのか!?
だぃぃち少々っなんだ!!少々ってぇー!!!!」

どぅやら流石の零も珍しく、理解できない苛立ちに心乱しているよぅだ…


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