信じる者は救われたい2-1
【第二話】恐ろしき熊の怪
俺は今日も今日とて…ひねくれる……。
あぁ…そりゃぁもぅ…どこぞのチョビ髭眼鏡の評論家も真っ青のひねくれっぷりだ…。
朝は五時半起床、弁当&朝食を作り、辛うじて全自動?の洗濯機を回し、箱庭の草花(とも)達に水を与え、お出掛け前の指先施錠確認を2回づつこなし、HRの45分前には教室に着くように家を出、近所の人には笑顔で挨拶、街行く他人を意味無く威嚇し、行き付けのコンビニの駐車場にある溜り場後と思われるゴミを綺麗に片付け、俺と同じ武明高校の制服を着た輩には不公平無くガンを飛ばす。
今日も今日とて、誰もいない我、2ーCの教室へと入り…後ろから2番目の窓際のいつもの俺様ポジョンに腰を下ろす…。
「ふぅ…本日も暗くイカツクひねくれLIFEを満喫するか…」
……………。
……気になる………
……非常に…気になる…
何がそんなにも気になるのか…それは教壇の上…
何故か偉そうに我者顔で大の字?に乗っている、くまさんのぬいぐるみだ…
くまは嫌いだ……奴らは俺の古傷をどこぞのミー○ホープの社長ばりの開き直りでアリキックしてきやがる…
まぁ良い…落ち着け…
くまさんには罪は無い…
彼だってなにも熊でいたくて熊でいるワケではない…
そぅ…罪があるとするならば、この我神聖なる2ーCの教室にフザケタくまさんのぬいぐるみなんぞを招待した愚か者だ…
お仕置きだな…
勝手極まりない事だが(一応自覚有り)入学3日でこの武明高校を絞めたこの保科龍人様を怒らせた報いだ…
諦めるが良い…。フッ…
知ってか知らずかこの教室にくまさんを連れて来るとは…
実に愚かだ…。
フフフッ…フワァッハッハッハァーーー!!!!
…っと声高らかに自己陶酔の最中で浸っていると、真後ろから俺の高笑いにハモるよぅに高笑いする声が…
…!!…い…いつのまに…俺様ともあろう者が(何様?)知らぬうちに背後をとられるとは…
久方振りに背筋を冷たいものが流れるのを感じる…
俺は高笑いをハモったまま、その背後の人物に古き良きビーバップ万歳バリのメンチをきるため(死語)振り向いた…!
……そこには!!!……
??パンダ??
教壇の上と明らかに2個1!と言わんばかりのアホヅラを下げ色を白黒に変えただけのパンダがそこにはあった…。
「ふぅんじュらっぽァーーーー!!!!!!!」
俺はあの日の叫びを彷彿とさせる程のシャウトをかましてしまった……
少しだけ彼女の気持ちを理解出来た気がした…ほんの少しだけな…
すると…そのパンダの背後から何とも気持の良い…否!腹立たしい笑い声と共に中学生?いや小学生位の女の子が表れた…(と言っても150センチ程なので龍人の不愉快度満載で小学生と強制判断された)