「イジワルな彼〜本当の気持ち〜」-1
「わざわざ病院行かなくても良かったのに…」
「何言ってんだよ!嫁入り前の体に傷付いたら大変だろ?」
あの後、大丈夫と言っている穂香を無理矢理、病院に連れていき、今穂香のマンションへ送って貰っている最中である
「でもチョット嬉しいかったな」
小山穂香は聞こえない様に呟く
そんな穂香を横目に嶋田ヒロは息を吐く
“傷なんつけたら親御さんに顔向け出来ねぇつーの!それに…あのまま部屋いたらヤバかったし。…白のパンツかぁ”
そんな事を考えているとは露知らず、マンションに着く
「送ってくれてありがとうございました」
「お、おう!明日、普段通りでな!穂香は分かりやすいから、バレない様にしないと!」
「大丈夫です!私、秘密にするの結構得意なんです!学生の時も先輩と付き合ってるの皆に秘密に…」
“あっ…”
「…ふーん。じゃあ大丈夫だね」
“あーん!こんな事自慢してどうするの、バカバカ!!”
すると、ヒロの顔がニヤリとなる
「穂香…肩にゴミついてる」
「…えっ?どこ?」
“!!!”
ヒロの唇が首に触れ、チュッと音がなる「ぁっ…ゃっ!」
「‥っ!コレでよし!!」
穂香の首にはキスマークが出来ている
「ふぁ‥」
“穂香…声が感じてる?”
「俺の!っていう、しるし付けといたから!」
かぁぁ!
「こんなの付けなくても私に興味ある人なんていませんよ…。」
“結構天然の所があるから気を付けないとー”
「…嶋田さん?」
「あっ?別にいーじゃん!それに見てると嬉しいもんだぜ…?」
キスマークを撫でる「嶋田さんエロイ」ぷぅと膨れ面になる穂香
「今頃気付いた?」「…嶋田さんって独占欲強いですね」
「うるせー」
“でも嬉しい!”
「明日ドラマの顔会わせ、頑張りましょうね!」
すると穂香の電話がなる
ー♪♪♪♪♪♪ー
「あっ社長だ、何だろう?」
[ハイ、小山です]
[あっ!穂香?ドラマのプロデューサーが急に打ち合わせしたいって言ってきたのよ〜今から出てこれる?]
[それは大丈夫ですけど…]
[じゃあ、よろしくねぇ]
ピッ!
「何だって?」
「これからドラマの打ち合わせがあるみたいで」
「そっか、その足で一人で行けるか?」「全然大丈夫ですよ!」
そう言うと足踏みをする
「そっか、じゃあ気を付けろよ!」
頭をポンっと撫でる「あっ…!嶋田さん」
穂香が呼び止める
「んー?」
「あっ…いえ!気を付けて帰って下さいね!」
「おう!」
ヒロの後ろ姿を見て穂香も打ち合わせ場所へ向かう
“ギュウして欲しいなんてやっぱ言えないよ‥穂香の意気地ナシ!”