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名探偵の条件―事件編―
【推理 推理小説】

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名探偵の条件―事件編―-3

「でも…悲鳴が一階から聞こえたなら、西棟行っても意味ないと思う…」
とことん信用がないなぁ。 
西棟には教室が五つある。第一理科実験室、視聴覚室、放送室、資料室、そしてなぜか…警備員詰め所。 とりあえず、鍵の開いてそうな所から!
と、思ったのだか…第一理科実験室、視聴覚室、資料室、警備員詰め所は全て鍵が掛かっていた。 
「失礼します!」
勢い良く扉を開ける。
「きゃっ!?なっ、何?」放送室は開いていた。女子生徒が一人、私の勢いに小さく悲鳴を上げる。
「あっ…すっ、すいません!あの、つかぬことを伺いますが…悲鳴を上げたりとか、してないですか?えっと、今じゃなくて、五分くらい前なんですけど!」
「は?悲鳴…ですか?」
タイの色からして、二年生だろう。知的な感じの美人さんで、私の変な質問にきょとんとしている。
「いいえ…私は私ではありませんわ。何かありましたの?」
「えっと…そのぉ。実は…」
話し始めたとき、唐突に携帯が鳴った。
「ちょっと失礼します」
断って電話に出る。海からだ。
「もしもし?」
「空、大変な事になった」「え?」
「人が死んでる」
海の落ち着いた声の奥で、かすかに陸の声。
「おい!救急車…と、警察にも連絡しろ!」
「………え?」
夕闇が、迫ってきていた。
推理編へ続く


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