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不良少年の日々
【コメディ 恋愛小説】

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第四話 熱き想いの向くがまま-2

ピーッ!!


ホイッスルが鳴って決勝戦が始まった。
まずはC組からのサーブ。今回も和真が最初にサーブを打つ。

「おっりゃぁぁぁ!!」
和真の渾身のジャンプサーブ。しかし、

トンッ

軽く取られてしまった。
「次はこちらの番だ!」
王林寺が仲間のトスから、スパイクを打ち込む。

ズドンッ!!!

完璧に決まった。

「おいおい。あんなのオレらには取れないぞ。」
三輪があまりの威力に呟く。
「確かに、あのスピードと角度で打たれては無理ね。」
時羽も冷静に分析する。

この後もなんとか王林寺のスパイクを止めようとするが止まらず、和真と叶花と串波が負けじとスパイクを決めるも点数は22―20。
25点マッチなので、あと3点でC組の敗北が決定する。

「ま、まだなんとかなるわ!がんばりましょ!」
叶花が士気を上げようとするが、あまりの強さに皆愕然としている。

そして王林寺のサーブ。
「所詮君達はこの程度さ。さっさと諦めたま・・・えっ!!」
王林寺の本日最高のサーブ。
ボールが尋常ではないスピードで飛んでくる。
ボールが向かう先には叶花。

「くあっ!!」

あまりの威力に叶花が弾き飛ばされる。
ボールは完全にコートの外に飛んでしまっている。ところが・・・。

「「「まだ諦めない!!!」」」

和真、時羽、三輪の3人が走っていた。
三輪が飛び込む・・・が届かず床に倒れる。
さらに時羽が飛び込む。タイミング的に時羽が触れなければ、ボールは床に落ちるだろう。
(くっ、ダメっ!届かない・・・っ!)
と、時羽が思ったその時、

「諦めるなぁぁ!!時羽ぁ!!」

和真の声が・・・・
・聞こえた。


その瞬間


「はあっ!」

飛び込んだ時羽がボールを上に打ち上げた。

「なっ、あれに届くだとぉ!?」
王林寺が驚愕する。

「ナイス!時羽さん!!」
追いついた和真がボールを相手コートに返す。
だが、相手のチャンスボール。まだピンチは続いている。
「ふ、ふん!まぐれで返していい気になるな!これで終わりだ!」さらに王林寺のスパイク。しかし・・・・

「終わるのは・・・」王林寺の前には和真、叶花、串波、吉元の4枚の壁。
「てめぇだぁぁぁぁ!!!」

如何に王林寺と言えどもこの壁は破れなかった。

バシィン!!

和真がブロック。


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