幸せな子守歌の様に-4
「ああぁぁ…っ!!」
体がビクッと震える。意識がとおのきそうになるのを必死に堪える。
ギュッと瞑った目尻の涙を悠が指で拭ってくれた。
それがなんだか嬉しくて。
私が肩で息をしながら笑いかけると、悠も微笑み返してくれた。
レースのカーテンから差し込む月明かりが悠を照らす。
浮かびあがる悠の顔がなんか神秘的で、目が離せない。
心がギュッと締め付けられる。
「悠……」
悠の首に腕を回して引き寄せてキスをせがむ。
激しいキス。
吐息と舌が絡み合う音が部屋の中に響く。
秘所に熱く張りつめたモノが添えられ、ゆっくりと周りの壁を押しひろげながら入って来た。
「んむぅぅ…っ!んぅ!」
唇を塞がれていて、思う様に声が出せない。
悠は体を起こすと、私の胸を揉みしだきながら突き上げて来た。
「あぁっ…あんっ…ああ」
初めはやんわり動いていた悠の動きが、段々激しく力強くなってくる。
ガツンガツンと気持ちいい所を突いて来る。
私はもう喘ぐだけしか出来なかった。
「…奏子っ!」
悠の切羽詰まる様な声。
快感の波にさらわれない様に悠にしがみつく。
それまで胸を愛撫していた手を私の背中に回して強く抱き締められた。
…熱い。
直に悠の熱を感じた瞬間。
最奥を突き上げられた。
「ぅあっ…、イク…っ!!」
呻きと共に、悠が中でビクビクッと熱を放つ。
「ああぁぁーっ、悠!」
強く抱き合いながら二人で果てた。
まるで、二人が溶け合って一つの体になったかの様な錯覚に陥りながら―――…。
額にふわっと寝息がかかる。
ふと目をさますと、悠の腕の中だった。
あのまま寝ちゃったんだ。
二人とも裸のまま。
シャワーでも浴びようかと思って体をもぞもぞと動かすと、悠が目をさましてしまった。
「…どこ行くの?」
瞼は閉じたまま、腕に力をこめて私の動きを制止する。
「シャワー…浴びようかと思って。腕、放して?」
悠はチラっと私の顔を見て、また瞼を閉じる。
「やだ…もう少し、このままで」
「そんな子供みたいなこと言って…」
行こうと思えば行けたけど。
私が仕方なく悠の腕の中に収まると、満足げに微笑んで腕に力をこめて抱き締めて来た。
…寝惚けてるのかな?
そう思って頬に手を伸ばそうとしたら。
「…奏子」
少し躊躇いがちな声で私を呼んだ。
「なに?」
悠はすごく言い辛そうに話し始めた。
「さっき、保健室で…嫌な夢を見たって言ってたじゃん」
瞬間、鼓動が速くなる。