[イジワルな彼〜止まらぬ思い〜]-1
ープルルルッー
“何で、出ねぇんだよ!‥もう10時だぞ、まだ寝てんのか?…取り合えずメールしとくか。”
俺、嶋田ヒロ、職業俳優!気になってたマネージャー、小山穂香と両想いとなり、テンション上がりまくりで全然眠くねぇ!!
今日は初デートなんだけど、昨日時間も場所も決めずに別れたから、朝から何度も電話してんのに全然出ねぇ。まぁ、メールで時間と場所送っといたから、平気だろ。
“〔**像前12時集合☆〕っと!”
ちょっと、素っ気ないか?でも俺としては[☆]マークは頑張ったぞ!
普段電話しかした事ないから恥ずかしいな‥何げ初メールじゃん
その頃穂香はー‥
「ぅ‥ぅん!いつの間にか寝ちゃった」昨日は一度に色んな事があり、ベッドに入ってもなかなか寝付けず、朝方までヒロと両想いになれた事を思い出しては興奮していた
“あっ…!着信がいっぱい。全然気付かなかったぁ。‥メールも来てる。嶋田さんかな?
「嶋田さんだ!!
‥ん?」
〔**像前12時集合☆〕
12時って!えぇー!!今、11時半だよ…。間に合わせ場所までは20分はかかるし。今からシャワー浴びて、お化粧して。‥初デートで遅刻なんて最悪。てかアレって何!?
“どうしよう。とにかく電話しなきゃ…”
ープルルルルルー
こーゆー時に限って繋がらない。取り合えず、メールして後でイッパイ謝ろう
〔嶋田さんへ。
すみません!今起きました(T_T)今から急いで準備して向かいます。〕
“よしっ!まずはシャワー浴びなきゃー”
シャワーを浴び終わり、バスタオル姿で今日着る服と下着を急ぎながらも、入念に選ぶんでいるとー
♪ピンポーン♪
“あぁ、もう誰!?忙しいのにっ!また大家さんがお裾分けかな?”
ーガチャー
「大家さん?今、忙し…」
そこにはポッチャリした大家さんではなく、私の好きな人、嶋田さんが立っていたー
「‥!!お前なんつー格好で…」
「キャーッ!!」
“何で?何で?何でぇ?*像前で待ち合わせのハズなのに!!”
「ばっ…!叫ぶな!」
「ど、どうしてココに…?」
「どうしてじゃねーよ!連絡取れないから、心配で迎えに来てやったんだろ!」「すみません!さっき起きて、電話したけど、繋がらなくて‥。メール送ったんですけど」
「えっ!?来てねぇよ!」
「ウソ!確かに送ったのに…あっ!送信出来てない〜〜」
「ほら、みろ!」
「すみません…あの、散らかってますけど、お茶入れますので、どうぞ?
」
“えっ!その格好のまま!?
「着替えるんでちょっと待ってて下さい!」
ガクッ!!
“……な訳ねぇよな。何期待してんだよ、俺。昨日に続き、今日も…。もう俺どうにかなっちゃいそ‥”
ヒロはバスタオル姿の穂香を思い出し、直視出来ず、部屋を見渡しているとベッドに目がいく。