業火-2
(これって…)
翔太は何をしてるのか分かった。《離れなきゃ》という思いよりも、初めて見る性行為に気持ちが奪われた。すでに瑠美の存在は頭から消えていた。
それは瑠美も同様だった。小学校高学年ともなれば、それくらいの知識は有る。
(やだ…こんな所でエッチしてる…)
瑠美も目の前で行われている事を凝視していた。
「あぁ…そこ、いい…」
男の手が女のスカートの中をまさぐる。そしてパンティを脱がせると、ゆっくりと脚を拡げた。
「恥ずかしい…」
大きく開いた脚の真ん中に男が顔を埋めると、女は頭を挟むように脚を閉じて身をよじっている。
「はぁ…あ、ああん…あぁ…」
翔太は喉を鳴らした。視線は離す事無く。瑠美も同様だった。
男は脚をほどいて身を起こす。女は男のジーンズをヒザまで脱がせる。男のモノはすでに硬くなっていた。
女は両手を添えると、硬くなったモノを口に含んで首を振り出した。
じゅる、ちゃぷ、じゅぷ
(あんなの…くわえて…)
先ほどからの光景と音に、瑠美の呼吸は粗く鼓動も速くなり、顔も火照っていた。
女が含んでいたモノを口から離すと、男は女と重なった。
「ふぁ…ぁんん」
重なりが上下に動く。動く度に女から吐息が漏れる。
「あぁ…はぁん…あん…ああ…」
二人は《もっと近くで見たい》という思いからか、いつの間にか前のめりで見ていた。
翔太は自身のモノが勃ったのか、前屈みになっている。
「うん、うぅん…あぁ、あん」
重なった二人の身体は次第に揺れが激しさを増していった。
「ああぁ…来る…来る…」
女が言った摂那、動きが小刻みになった。
「あああぁぁ…」
女が声をあげた瞬間、二人の動きが止んだ。
「瑠美。行くぞ…」
我に還った翔太は瑠美の手を引くと、急いで自宅へと神社を離れたのだった。