秘書の秘め事-2
「…そんなに忘れられないような男なの?」
肯こうと思った瞬間、自分の唇に触れた梨絵さんの唇。
「んっ…」
舌が自分の口の中を動く。
そのキスは乱暴でなく、だけどとても感じるキス。
女とキスをしたのは初めてだった。
「嫌なら…やめるけど?あたし男じゃないから」
クスッと笑った顔が、とても妖艶で。
女なのに…しちゃいたいって、あたし思ってる…
「何も言わないのは肯定ととるわよ。
途中で嫌になったなら言って?やめるから」
ドサッ…とベッドに2人の体が沈んだ音がした。
唇をふさがれる。
キスだけで…こんなに感じるなんて。
唇を舌でなぞられただけで、あたしは体をビクビクさせる。
そんなあたしを見て梨絵さんは
「まだ…何もしてないじゃない」
と笑いながら言う。
あたしの胸に触れた細い指。
優しく触れて、下着の上からキスをする。
きっと…あたしは梨絵さんに酔ってる。
こんな美しい人があたしに覆い被さって。
指でそっと下着のカップをずらす。
「綺麗ね…」
その言葉にあたしはドキッとして。
「恥ずかし…い」
顔を背けてそう言ってしまう。
「こんなにきれいなのにどうしてフッたかわからない」
右胸の膨らみを舌でなぞる。
あえてこの…胸の一番感じる部分には触れないでいるの?
「黒田…すごく欲しそうな顔してる。やらしい…」
そんなあたしの思いがわかったのか、梨絵さんはあたしにそう言った。
「…どうして欲しいの?」
妖艶な笑み。
あたし、こんな状況ですごく感じてる…
「こう?」
その黒ずんだ部分をきゅっと噛む。
「あっ!!」
「ここがいいの?」
「あっ…はぁ…」
舌でくるくると円を描くように。
そして、時にその部分を噛んで。
「右…ばっかりっ…んんっ…」
「ふふ…やらしい」
唇が離れ、胸がその愛撫から解放されたけど。
「!!」
下着越しに、あたしのそれに指が触れる。
人差し指でゆっくりとなぞるたびに。
「は…ぁ」
あたしはいやらしく吐息を漏らしてしまう。
「ここ…湿ってる」
「言わ…ない…でっ…」
「舐めちゃお」
「んぁっ…」
下着越しにだけど、舌の感覚が伝わる。
「は…ぁ…梨絵さ…んっ…」
スーツ姿の梨絵さんが、あたしを犯してる…いやらしく、狡猾な目をして。
普段と同じ格好なのに、今はあたしをこんな風にして。
もっと犯して、って思ってしまう。
相手は女なのに。
犯して、なんて男に対してもほとんど持たないような感情を抱いてしまう。
「梨絵さ…ん」
梨絵さんは自分の上着のボタンを外し、脱いだ上着を床に落とす。
上着を脱ぐ仕草さえも何だかいやらしく見えてしまう。
…女に対して…こんな風に思うなんて…どうして?
「今…すっごく可愛い顔してる」
男とヤッてても言われないようなことを平気で言う梨絵さんに対してドキドキして。
「脱がせるね」
下着に手をかけて、ゆっくりとあたしの下着をずらす。
「見せて…」
そう言って、梨絵さんはあたしの脚を開こうとして。