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ミュージカルボーイズガールズ
【コメディ 恋愛小説】

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ミュージカルボーイズガールズ番外【雪乃&銀次出会い編】-3

「これでええな、ちょい待っといてや?今車で送らせるさかい」
「いえ、そんな!?それよりもハンカチ……」
「あぁ、気にせんでええよ?やすもんやしなぁ」
「で、でも…」
「ならそれは君にプレゼントや、プレゼントフォーユーや♪」
にこやかに笑って彼はそういった。
「プレ…ゼ…ント」
「そや、それなら平気やろ?…あ、車来たで?」
「エッ!?いや、あの、でも…」
「ええから、ええからホラホラ」
なかば強引に入れさせられたアタシ…。
「家どっちや?」
「あの、この道真っ直ぐ行ったところです……」
「西田?わかったか?」
「はい、若。承知いたしました」
ブロン
「あの、すみません。助けていただいただけじゃなくてハンカチは汚すし、その上家にまで送っていただいて……」
「ハンカチはプレゼントやいうたやろ?それにそないな怪我しとる女の子放っておくほどワイは常識欠如しとらへん」
返す言葉がなかった。なぜこの人はこんなにも優しくしてくれるのだろう。今まで男の人にここまで優しくしてもらったのは初めてかもしれなかった……。

「な…、…あきみ、なぁきみ?」
「え″?あ、はい!なんでしょうか!?」
「ここ君ん家とちゃうか?」
そこにあったのは紛れもなく13年間住み続けているわが家だった。

「あ、そうです!どうもありがとうございました!」
「ええて、ええて。気にせんと。ほんならバイバイな」
「あ!あの?」
「なんや?」
「お名前聞いても良いですか?」
「…………ナイショや」
「へっ?」
「また会えるとええなぁ」
ブロン
「あ、あのちょっと」
「ほな、さいなら」

「行っちゃった……。でも少しかっこよかったかも……。」
「あら?雪乃?どうしたのこんなところでつったって?」
「母さん!なっなんでもないよ!アタシ疲れたから少し寝るね!」
「あっ、ちょっと雪乃!?」
ガチャ、バタン。
ボスッ
「…………………名前くらい教えてほしかったなぁ」
この時アタシは知らなかった。まさか彼と運命的な再会を果たす事になろうとは………。

オマケ


「よろしかったんですか?若」
「んー、なにがやぁ?」
「ハンカチあげてしまわれて」
「ええんや、あれホンマにやすもんやし」
「おいくらほどだったんですか?」
「んー?ほんの3万くらいのや」
「………若、ハンカチ2枚で3万はお高いですよ?」
「なにいうとんねん、1枚、3万や」
「……………若?一言よろしいですか?」
「なんや?」
「ありえないッつうの!!!!」


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