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ミュージカルボーイズガールズ
【コメディ 恋愛小説】

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ミュージカルボーイズガールズ番外秋編-1

「はい、ついに来ました秋編!!!そう、オレの出番!!!今までなんか適当に作ったオマケシリーズの愚痴編とかわけわかんないものにしかでてなかったオレ……。で・す・が!!今回はなんとオレが主役!!!!と言うわけでナレーターはいつもの作者。主役はオレ!という設定でお送りします!!ではスタート!!!」



ここは私立大神学園中等部。ここに一人の少年がいままさに告白されようとしていた………。
「あの、私黒周くんのこと好きです!付き合って、ください……」

少女が勇気を振り絞って言った言葉に少年は……
「どこが?」
「……え?」
「オレの何処が好きなの?」
「あっ、あの優しい所……とか…………」
「他には?」
「あっ後は…………」
「悪い、好きになってくれるのは嬉しいんだけど…オレの何処を好きになってくれたのかがハッキリわからないといやなんだ。……ごめんね」
「あ、あのじゃあ好きなところちゃんと見付かったらまた告白してもいいですか?」
「…………もちろん♪あっごめん、今日塾の日なんだ。今日はこれで帰るね?また明日学校でね」
「あっ!?はっはい!!サヨナラ!!!」
「うん、さよなら」
そして小さい声で
「永久にね」


☆★☆★☆★☆★☆
オレの名前は黒周秋、黒周冬護の双子の兄。アイツはどうだか知らないがオレはそこそこもてる。自慢する気はないが多分オレを好きになってくれる理由の大半が顔だとオレは思う。今だってそうだ。さっき告白して来た子、あんな子全然知らないし優しくした覚えもない。なのに告白してくるなんてバカげている。愚の骨頂だ。オレの通っている私立大神学園、ここは立派な進学校。進学校と言っても中学から高校へはエスカレーター。なので、まだ中学生のオレには関係がない。そして今オレが向かっている所は、これまた進学塾。親父に無理矢理、半強制的に入れられてしまった……。でもそのお陰で現在のオレの成績は学内順位256人中1位というすばらしきものになった。おっとそんなことを話している間に塾についてしまった。

「あっ、秋くん」
彼女は塾の出入口にいた。
「あっ、城崎さん。どうしたのこんなところで?」
彼女は城崎桃さん。公立の龍神中に通っている。はやい話が冬護の友達らしい。
「あっ、あの秋くんを……その………」
「もしかして待っててくれたの?」

コクリ

「ホントに!?待っててくれてありがと♪じゃあ行こっか?」
彼女の顔がパァーッと明るくなる。
「うん!!!」
「今日は冬護どんなんだった?」
別に愚弟なんかどうでもいいが話題が無いためふってみる。
「あっ、冬護くんならいつも通りでしたよ?なんかもう軽音楽部の一員て感じですね♪」
彼女は微笑みながら答えてくれた。
「そっか、本格的に軽音楽部入れられちゃったか……」
「……どうかしましたか?」
「いや、冬護が本格的に軽音楽部入ったとなると、もしかしたら冬護が城崎さんに色目使うかなって思ってね」
「そっそんなことされませんよぉ!!」
「あれ?じゃあ逆かな?城崎さんが冬護に色目使っちゃう?」
「……使ったらどうしますか?」
この時オレは胸が苦しくなった。初めてだった。今まで一度もこんなことなったことがなかった。自分から言ったくせに……。
「……なんか寂しくなって、胸がくるしくなって、冬護をぶん殴りたくなる」
素直に今の気持を述べてみた。
「………フフッ、ウソです。そんなことしませんよ」
一気に胸の苦しみがなくなった。
「そ、そうだよね?」
「そうですよ♪あっ、あの、終わったら一緒に帰りませんか?」
「いいよ、一緒に帰ろ」
また彼女は笑顔になる。
「約束ですからね?」
「うん、わかった」
オレも微笑みながら言葉を返す。


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