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ミュージカルボーイズガールズ
【コメディ 恋愛小説】

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ミュージカルボーイズガールズ第3小節-2

「お前らなぁ〜…」
「まぁまぁ、ねぇツバサ、そういえばももはどうしたのよ?」
「ももは今日は塾の日で部活おやすみ〜」
「あっ、そっか」
「つか、ギン今日はなにすんだよ………」
「う〜ん、せやなぁ…」
「昨日と同じくか?」
「せやな、そうしよかぁ♪」
「ハァ〜、じゃあ支度するか」
深いため息と共に動き出す冬護。

「鍵は?誰かもった?」
「アタシが持った」
「ほら、行くでクロスケ」「ちょっちょっと待てよ」
バタン

「アタシ鍵職員室に返しに行くから先に行ってて」
「そんならオレも一緒に行ったるわ♪」
「エッ、い、いいわよ別に」
「ええて、ええて♪クロスケ、ツバサちゃんさきに行っといてや。あとから追い付くさかい」
「ん、わかった」
「じゃあ、雪ノン、銀ちゃん先行ってるね〜♪あとからゆっくり来てね♪」
「はっ早く行きなさいよ!!」
「あれ、美浦なんで顔赤いんだ?熱か?」
「ホンマや、顔赤いなぁ?」
(クロスケくんはともかく、銀次のやつわかっていってるわね〜!)
「どないしたんや?雪ノン♪」
「なっなんでもないわよ!ほらツバサ、クロスケくん、先に行ってなさい!」

『は〜い』





「フフッ、ホントにあの二人仲いいよね」
「全くだ、もしかして付き合ってんじゃねぇのか?」「…………」
「エッ?なにその顔?オレなんか変なこといったか?」
「知らなかった…の?」
「なにを?」
「あの二人付き合ってんだよ?」
「…………ウソォ!!?」「ホントだから、冬護くんて鈍いんだね?」
「し、知らなかった……」
「銀ちゃんなにも言ってなかったの?」
「これっぽっちも知らなかった……。つか今までずっとフリーだと思ってたのに………。でもこの間告られてたぜ?」
「そぅだろうね、だけどその子はきっと銀ちゃんの外見しか見てなかったんだね」
「ツバサ………お前…もしかしてギンの家の事知ってるのか?」
「当たり前じゃ〜ん、友達なんだから♪冬護くんは知ってるの?」
「当たり前だろ、オレは…アイツの初めてのダチだから…よ。」
「………………」
「ちょっと昔話をしようか。………アイツさ、小学校の2年の時関西からやってきたんだ。最初にやってきた時は明るいし、頭良いし、みんなからスッゲー好かれてたんだ。……だけど1カ月もするとギンの周りには誰もいなくなってた」
「…なんで?」
「……送り迎えに黒い車でさ、それも中には恐いおじさんが乗ってた。それを偶然保護者が見たんだろうな、オレら子供は何もわからずに遊んでた、むしろ関係ないと思ってた位だ。けど、親はなにかされたらたまったもんじゃない。だから自分の子供にギンに近付くなっていったんだろうな。気付いたらもうアイツの側に居たのはオレと秋だけになっちまってさ」
「………なんで冬護くんは銀ちゃんの側にいてあげたの?知ってたんでしょ?お母さん」
「知ってた。けど母さんは『あなたたちは家柄で友達選ぶの?…ヤクザだろうが、極道だろうが、宇宙人だろうが、友達と思ってんならそれでいいんじゃない?それに別に母さんはもっと友達を選べなんて古臭いこと言わないわよ♪むしろたくさん友達つくりなさい』っていってくれたからさ」
「じゃあもし仮にお母さんにダメって言われたらどうしてたの?」
「……それでもオレはアイツの友達になってたろうな」
「ふ〜ん、ヤッパリ冬護くんて優しいね♪」
「………どうも」
「あれぇ〜?顔赤いよぉ〜?熱でもあるのぉ〜?♪」
「ウッうるせぇよ……」
「フフフッ♪」


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