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ミュージカルボーイズガールズ
【コメディ 恋愛小説】

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ミュージカルボーイズガールズ第3小節-1

ここは公立龍神(りゅうじん)中学校。
ここにある追手から逃げようとしている一人の少年がいる。
「じゃあ、今日はこれで終り」
「起立、きをつけ、礼」

ダンッ!!!

まだ帰りの挨拶もままならぬまま一人の少年が出口の扉へ向かって駆け出した。
(今日こそは!!!)
ガラッ!
パシッ!!
「エッ?……のわぁ!!」ズコッ!
「フッフッフッまだまだ甘いね、冬護くん♪」
「イテテテ、ち、ちきしょー」

今のがよくわからなかった方に説明しよう。扉へ向かって駆け出した少年、つまり冬護が扉を開けた瞬間、外で座って待っていたお迎え役のツバサが冬護の足首を掴んで転ばしたのである。ちなみにツバサの座っていた場所は扉を開けたすぐ横であったため冬護も気付かなかったのである。

「ヘッヘ〜ン♪今日も冬護くん捕まえた♪」

ブイサインをして喜ぶツバサ

「クッソ、これで3日連続かよ…」

冬護のいう通りあの強制入部事件から既に3日も立つのだが未だにツバサの魔の手からは逃れられない。
この3日間を振り返るとまず、事件の翌日は瞬く間にツバサに捕まり強制連行、さらにその翌日は、HRが終わった瞬間に教室から出たのだが、そこへツバサが文字通り飛んできた。まぁつまりはダイブして抱きついてきたのである。あの時ばかりは流石の冬護もビックリだった。兄である秋や友達である銀次などからの飛び蹴りなどそういう暴力行為には慣れているにしても、女子から抱きついてこられたのは初めてであった。

「つぅか、そろそろテニス部行きたいんだけど……」「その要請は却下します♪」
「なんで?」
「ボクに捕まったから♪」
残念でした〜といわんばかりの笑みである。

「チッ、仕方ねえか…おとなしく軽音行くしかねえな」

「お〜い、オレ軽音楽部の方でるから適当に先生に言っておいて?」
『わかった〜』
「ハァ〜、よし行くぞツバサ」
「はぁい♪」



★☆★☆★☆★☆
「お〜〜す」
「こんちは〜♪」

ツバサと冬護が軽音楽部室もとい会議室には、既に銀次と雪乃がいた。
なぜ軽音楽部の活動場所が音楽室でなく会議室なのかというと至極簡単な理由だ。この学校には吹奏楽部がある。そんでもって吹奏楽部の方が実績があって偉いからである。

「おう、クロスケにツバサちゃん。なんやクロスケまたツバサちゃんに捕まったんかいな」
「あんなところにいると思わなかった……」
「エヘヘへへ♪」
「なによ、今度はどこにいたの?それともまた抱きついたの?」
「いや、今度は扉開けたすぐ横に座ってて、そのまま足首を掴まれて転倒した……」
「あぁ〜、あそこは結構死角やしなぁ♪」
「しかも急いでる上に相手が座ってるなら尚更よね♪」

銀次と雪乃がケタケタと他人事のように笑った。まっ他人事ですけどね。


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