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君への手紙
【悲恋 恋愛小説】

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君への手紙-3

「寒いから。」って言って、あなたが差し出してくれた、温かい手だとか。
「好きだよ。」って言って、ゆっくりと優しくしてくれたキスだとか。
「心配しなくても大丈夫。俺はだけは、何があっても味方だから。」って言って、いつまでも傍にいてくれた存在の大きさだとか。

あなたの大切さばかり、思い知らされているの。



あなたと別れてから、寂しさを紛らわせるために、たくさんの人を利用したわ。
そして、たくさん傷つけてしまったの…
なのに、今でもあなたを思い出してしまう。
心が全然満たされないのよ。
どうしてかしらね。
あなたなら…あなたなら満たしてくれるのかな。
今となっては、もう分からないけれど。


でも、あなたがもう二度戻ってきてはくれないって分かっているから、私は今のままでいい。
また、あなたと結ばれたいと思ってるわけじゃないの。
だって結ばれたら、また別れがやってくるでしょう?

何の前触れもなく━━

もう失いたくないから、手に入らなくったっていいの。
手に入れたら、必ず失うときがくるから。


だから私は、もう二度とあなたの隣で笑うことはできないけれど…
あなたがこれから先、本当に愛し合え他人の隣で笑えることを願ってる。
それが、私に出来る唯一のことだと思うから。


もう私の思い描く未来にあなたはいないけど、
(きっと、あなたの思い描く未来には私がいないのよね?)
私たちが一緒にいられたことに、何らかの意味はあったよね?

そう信じてる…



あなたと一緒にいられた日々。
何気ない日々。
それは、どこにでもあるようなありきたりな日々だった。
でも、幸せで満たされていた美しい毎日を━━

私は、愛していました。


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