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君への手紙
【悲恋 恋愛小説】

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君への手紙-2

「ヤキモチなんて妬かないから、心配しなくていいのよ。」
なんて言っていたけど、本当は毎日が嫉妬の連続だったわ。
あなたが、他の女の子と話しているのを見るたび、
『私以外の女の子に、笑いかけたりなんかしないで!』
って心から叫んでた。
でも、嫌な人間だって思われたくなかったから、そんなこと一言も言わずにいい顔してたの。

いつも口では、
「あなたのためには死ねないわ。」
って言っていたけど…
本当のことを言うと、あなたのためになら死ねたわ。
大切なあなたのためになら、私は命を捨てられた。
勿論、そんなことあなたには言わなかったけど。

「結婚したいね。」
って言われたとき、本当はすごく嬉しかった。
恥ずかしくて、
「結婚なんて、興味ない。」
なんて冷たいことを言ってしまてけど、本当はあなたとなら結婚できるって思っていたの。
結婚できるって、勝手に独りで信じていたの。

あなたには秘密にしていたけど、実は本当たくさんの人から、
「別れるべきよ。」
と言われていたの。
私があなたと付き合ったときも、本当にたくさんの人から
「信じられない。」
と言われたわ。
でもね、そんな言葉気にしてなんかいなかった。
周りがあなたを認めてくれなくても、私だけがあなたのよさを分かってあげられていればいい━
そう思っていたから。
あなたを理解して、幸せにしてあげられるのは、私だけだと思っていたから。
勿論これは、秘密の話だけれど。


私は、自分の気持ちを隠しすぎていたのね。
あなたに言えなかった『真実』が、たくさんあるみたい。


それって、すごく悲しくて、切なくて、馬鹿なことよね。



そう考えると、私はもしかしたらあなたを本気で好きだったんじゃないか、愛していたんじゃないかって思ってしまうの。
私は意地っ張りで、素直じゃないから、そんなこと認めたくないんだけど。
認めないわけにはいかないみたい。
でもね、そうなると、
『別れないように努力するべきだったんじゃないか。』
とか、
『もっともっと大切にするべきだったんじゃないか。』
とか思ってしまうの。

『どこで幸せのレールから外れてしまったのだろう。』
とか、
『道を間違えなかったら、今頃幸せの階段を上がれてたのかな。』とか。

もう今となっては、取り返しのつかないことなのに。
後悔なんてしたくないのに。
時間は決して元には戻らないのに。
なのに、過去を振り返って、涙せずにはいられなくなるの。


その証拠に、目を閉じるとあなたの笑顔が浮かぶの。
あなたとの幸せな思い出が、浮かんでくるのよ。


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