投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

=《蒼閃機甲バルトーク》=
【学園物 恋愛小説】

=《蒼閃機甲バルトーク》=の最初へ =《蒼閃機甲バルトーク》= 58 =《蒼閃機甲バルトーク》= 60 =《蒼閃機甲バルトーク》=の最後へ

=《蒼閃機甲バルトーク》= 〜第弐斬「すれ違う告白」〜-33

「っ!?」

すぐに後ろに向き直り、刀を構え直した。

「(感触がないっ!?)」

そう、あるはずの"斬った"という感触がない。
つまり…………

「効いてない………。」

サイシルド雌に…………傷一つなかった。
両腕の盾状の外骨格で防御している。

「……あはは、まいっちゃうね。」
『うむ。』
「あの盾状の腕がやっかいだ。」
『うむ。』
「だいたい、なんでカマキリが盾なんだよ。」
『我に聞くな。エンシェントとはそういう者なのだ。』
「でも、カマキリは牙なんか生えてないよ。」
『それがエンシェントだ。』
「…………はぁ………ってぇっ!?」

サイシルド雌が目の前で鎌を横薙ぎに振っていた。

「やばいっ!」

跳躍。

自分の足の下を鎌が通る。
風切り音が妙にリアルだ。

「あ……危なかった。」

サイシルド雌から少し離れて着地。

『仕方あるまい。』
「え………対処できるの?」
『我は、これが本来の姿ではないと言っただろう。』
「う、うん。」
『我の力の一部を解放する。』
「え………できるの?」
『うむ。だが、この姿になるのもそうだが、意識の共有というものはお前の精神に負担をかける。さらに、我の力を解放すれば、負担も増大する。一週間前みたく、倒れるかもしれぬ。…………それでもやるか?』
「それで、戦えるなら…………。守れるなら…………。」

一週間前の決意。
美作美月は………オレが守る。
絶対に。


美月を守るためなら、オレは命を懸ける!!


『うむ、よい決意だ。では共有を解除しろ。』
「うん、シフトダウン、ファルコンモード。」

変形を解除。
元の戦闘機になり、操縦桿も元に戻す。
サイシルド雌の周りを飛び回った。

『前方に"鳥"の印があるはずだ。押せ。』
「鳥………これか。」

ピッ

鳥のマークが描いてあるボタンを押す。

『いでよ、"ガルダ"!』





バチッ





空中で雷がほとばしった。
そして………


=《蒼閃機甲バルトーク》=の最初へ =《蒼閃機甲バルトーク》= 58 =《蒼閃機甲バルトーク》= 60 =《蒼閃機甲バルトーク》=の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前