=《蒼閃機甲バルトーク》= 〜第弐斬「すれ違う告白」〜-22
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入った。
蒼真は無事にミナヅキデパート内に侵入。
「う………うそ………。」
中の状況を見て、驚愕する蒼真。
またもや、水無月市の日常は崩壊している。
三階まで吹き抜けになっている一階の広間には、二、三体の血まみれの死体。
中には、胴体と足が離れているのもある。
「っ………………くそっ。」
『蒼真!』
バルに呼ばれて気付く。
――――逃げ遅れた女性が、今にも二体のソルジャーの刃に…………
「危ないっ!!」
0コンマ数秒で飛翔、加速。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
腰の刀の柄を握り………………
キンッ!
キンッ!!
ズザァァ――――――――ッ!
勢い余って、床を滑った。
刀は…………抜き放っている。
斬ッ!!!
二体のソルジャーは、鎌を振り上げたまま、血霞となった………。
「あ、危なかった。」
蒼真は刀を鞘に収め、女性に近付く。
「い………いや………っ。」
女性は座ったまま、下がる。
その蒼い人間に、恐れを感じている。
当然、蒼真もそれを承知しているため、こう言った。
「大丈夫ですか?」
「え…………………………。」
そして、手を差し出す。
こんな言葉をかけられるとは、意外だったのだろう。
女性はキョトンとして、蒼真を見た。
すると、蒼真の後ろから三体のソルジャーが…………