=《蒼閃機甲バルトーク》= 〜第弐斬「すれ違う告白」〜-2
内閣総理大臣は、政府との関係を否定。
マスコミはロボの正体を探ろうと躍起になっていた。
野党は、ここぞとばかり内閣を攻め、自衛隊の対応の遅さを指摘。
内閣不信任案が可決された。
今だ、その話題は、絶えない。
本当に、長い一週間だった。
オレは、特にそうだ。
一週間前、人生が変わった。
その原因は………今、オレの右腕の中にいる。
名前は、『バル』。
マスコミが欲しがってやまない………ロボの、正体………。
=《蒼閃機甲バルトーク》=
第弐斬「すれ違う告白」
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さて、周防蒼真の体は、今、帰路にある。
授業も部活も終了したので、そそくさと学校を出てきたのだ。
ただ、いつもの帰り道とは違うところがある。
――――美月が、隣にいない。
今日は、いつも一緒に帰っている幼なじみがいなかった。
今日だけは、一人で帰りたかったのだ。
理由は、二つある。
そのうちの一つは…………右腕にあった。
「もう、あの時はホントにびっくりしたんだからね………。」
先程も言ったが、隣に人の姿はない。
だが、蒼真は言った。