=《蒼閃機甲バルトーク》= 〜第弐斬「すれ違う告白」〜-13
どうすればいい?
どうすれば、これからも一緒にいられる?
「(やるしか…………ないのかな…………?)」
周防蒼真とずっと一緒にいる唯一の方法。
「(告らなきゃ………いけないのかな………。)」
覚悟を決める時がきたのだろうか?
「蒼真に、告白する。」
自分の決意を言葉にする。
蒼真と、ずっと、一緒にいるために………。
「姉貴〜、腹減った〜。」
ドア越しの声。
美月の弟、美作翔太だ。
「ったく………はいはい、今晩御飯作ったげるわよ。」
とりあえず、今はこの弟の食欲を満たそう。
美月は考えた。
★☆★☆★☆★☆★☆
翌日、蒼真はある決意と共に部屋を出た。
「(美月に………ホントの事を言おう。)」
それは、怖い事。
美月の信頼を壊す事。
だが、言わなくてはならない。
バレる位なら、自分からバラす。
例え嫌われても、世界を守っていく限り、美月を守る事になるから。
自分は、それでいい。
「(でも……………)」
でも……………
「(怖いよなぁ〜………………。)」
何されるだろうか。
とりあえず、ジャーマンスープレックス30連発は覚悟しといた方がいいだろう。
もっとも自分は、そんな性格を含めて、彼女に思いを寄せているわけだが………。
「(Mじゃないよね、オレ?)」
オレに聞かないでくれ………。
「どうしたの、お兄ちゃん?」
「あ、いや、何でもないよ。昨日の事、くれぐれもみんなには内緒だよ?」
「え〜っ。」
「頼むよ………命に関わる事なんだからさぁ。」
「分かってるよ、秘密にしとくね♪」
「ありがとう。」
「じゃぁ、帰ったら荷造りだね。」
「うん。ごめんね、迷惑かけて。」
「いいよ、私、お兄ちゃんの事信頼してるから。」
こいつ、ホントに10歳だろうか。
いい子過ぎる。
「いってきま〜す♪」
「いってらっしゃい。」
和美は、小学校へと向かった。
「さてと………オレも………。」
マンションの入口を見る。
美月は、いた。
だが…………。