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舞い斬る華
【ファンタジー 恋愛小説】

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舞い斬る華 第六章-4

そして翌日…研究の結果がでた。
●撃たれた弾はそういう目的で作られている、対新人類用の特殊武器である
●いくら新人類とはいえ体内でウイルスを作られ続けたら、負傷した状態と同じ状態を維持することになる
●その負傷の状態を多数受けたままにすれば、治らないうちに絶命もありうる…

この事実は驚愕(きょうがく)だった…

死なないと思われていた新人類を殺害する武器の存在。

まだ組織のことも知らない世界に、これを公表したらパニックが起こることは必死。
これは重要機密として、今は国のトップシークレットとすることに決まった。

「ねぇ…」
シルディアがポツリ過去を話す…

シルディアの父は数年前に組織に殺害されていた。
いくら力は弱っていたとはいえ、父も新人類。
普通は死ぬわけが無い…

「お父さんが殺されたのも…こういう組織の作り出した武器だったのかなぁ」
というか、それ以外に考えられなかった。

と、その時調査隊から報告が入る!

調査は数名の供述(きょうじゅつ)を得られたことで、大きく真相を暴くことが出来た。

●彼らは組織から薬や金をもらう目的で雇われた者たちである
●やはりその武器は一般人も新人類を殺せると言って組織に渡された物である
●こういう末端にも満たない組織が各地に点在していて、組織に雇われては好き勝手犯罪を犯しているらしい

「ちくしょう…!」
椿は様々な思いのこもった感じで、拳で自分の手のひらを打つ。

論議の結果、最近の被害の拡大は、組織がそういう研究を重ねた結果に生み出した武器をバラ撒いているというものになった。

そして、追加調査の結果が届けられた。
ハロルド生死の件である。

3人は食いつくようにその調査結果を聞く。

その男の言っていたハロルドとは一月以上前のことで、やはり剣術に生きていた現地のちょっとした有名人だったが、
その頃は椿たちの出ていた大会より前で同一人物とは違うだろうというものだった。

3人は胸をなでおろす…

国は早急にあの弾に対する軽く丈夫な防弾で普段着を思わせるような着衣を用意したり、そのハロルド氏の殺害事件を再調査したりと動き出す。



段々明るみになるも、未だ目的の分からない組織の謎…

今まで考えれなかった新人類への死…

ハロルドの消息…

いくつもの謎を残し、またこの物語は深く闇夜へと沈んでいく…


目の前にある危険

未知の恐怖

思い出される過去

ゆっくり組み立てられていく真っ黒で継ぎ目も見えない難解なパズルのように…

3人は新しい捜索場所を探しながら、各々が手探りで事件の真相をさぐり始めた


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