『学校の誕生日』-4
……夫以外の男性を知らない訳ではない……それなりに、恋愛もしてきたし……でも、セックスはいつも受け身であった……はしたないから?……淫らな女と思われるから?……そんな事は、どおでも良くなっていた……経験した事の無い深い快感が……次々と押し寄せてくる……
壁一面の大きなガラスに、絡み合う三人の姿が映し出されていた……自分の本能のままに……お互いを貪りあう涼子と男達……
「うっ、うっ……もお、限界……」
『ああーっ……あううっ……』
青年が唸り声を上げる……ビクッビクッと痙攣する蜜壺から、男性自身が引き抜かれ……涼子の腹の上に、青年の欲望が吐き出された……
「うーっ……」
青年が、涼子の脇に仰向けになると、涼子は青年の上に四つ這いになり、未だ痙攣の納まらない男性自身を両手でそっと包み込み……愛しそうに先端を舐め始めた……
「次は、俺の番ってことかな……」
男は、獣の様に四つ這いになった涼子の背後に擦り寄っていた……
「こんなに、パックリ口を開けて……涎もこんなに……もっと欲しいんだね……」
『ぁあーあーーん……ああーん……』
先程まで青年を受け入れていた蜜壺の中に……涼子の唾液に塗れた男の肉塊が挿入された……
『……ああっ……凄い……そんなに突かれたら……壊れちゃう……ああああーん』
男の肉塊は、涼子のツボを確実に、丁寧に突き上げていく……
「ほーら、ここだね……ここだね……」
『あーっ……すっ凄いっ……あんあん……そんなにしないで……そんなに……』
……あああっ……もお、何が何だか解らない……こんなに……感じるなんて……もっと……もっと……グリグリしてっ……激しく突いて……私をメチャクチャにして……あああーっ……壊れちゃう……ああああーん……
何度、男達の欲望が吐き出されたのだろう……何度、涼子は絶頂に達したのだろう……何度も、気が遠くなり……何度も男達を求めた……初めて体験する複数でのセックス……初めて体験する体位……味わった事の無い深い深い絶頂感……頭の中は、空っぽになり……今まで悩んでいた事が、チッポケなものに感じられた……
……あの後……どの様にして、家まで帰ってきたのか覚えていない……あの男と青年が、何処の誰なのか、名前すら知らない……覚えているのは……帰りの車窓から、真っ赤な夕日が見えた事……心に、重くのしかかっていた自分自身から、解き放たれた事……真面目な鎧を付けた涼子から解き放たれた事……
……そして私の体は……今でも鮮明に覚えている……あの体験……あの感覚……あの燃えるような……
「先生、先生!涼子先生!」
『……あっ……はい……』
「どおしたんですか?ボーッとして……具合でも悪いんですか?」
隣りの席の沖田が、不思議そうに涼子の顔を覗き込んでいた……
『あっ、沖田先生……大丈夫です……少し考え事をしていたもので……』
「はっはっはっ、明日はお休みだから、何処に遊びに行こうかって、考えていたんでしょう。」
『……えっ……いや……別に……違いますよ……』
「はははっ、冗談ですよ、冗談!涼子先生は真面目だから、すぐ真に受けちゃうんだから。じゃあ、僕帰りますんで……さようなら。」
『あっ、さようなら……』
……明日は、お休みか……
……そお……明日は……学校の誕生日……
涼子の鼓動は、あの日の様に高鳴っていた……
……そお……明日は……学校の誕生日……
涼子の花びらには、うっすらと、愛蜜が滲み出していた……
……そお……明日は……学校の誕生日……
おわり