=《蒼閃機甲バルトーク》= 〜第壱斬「蒼い巨像」〜-9
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生まれた時から、それはあった。
腕に埋め込まれているブレスレット。
痛みは、ない。
だから、気味が悪かった。
取ろうと思ったが、取れない。
完全に埋め込まれている。
蒼い………ブレスレット………。
"蒼真………聞こえるか………?"
"誰………オレを呼ぶのは……?"
"ここへ…………来れるか……?"
"ここって………どこだよ……?"
"ここだ…………………………。"
"だから…………どこ…………?"
"お前の……………腕…………。"
"これの事知ってるの………!?"
"…………………………………。"
"おい………………おいっ……!"
"…………………………………。"
"教えて…………これの事……!"
"…………………………………。"
"教えてってば…………………!"
「おいっ!!!!!!」
気付いたら、声が出ていた。
ガチャッ
同時に、部屋のドアが開く。
「どうしたの、お兄ちゃん?」
和美だ。
「あ…………いや、なんでもない。」
「汗………すごいよ?」
「え………あ………うん。」
「大丈夫?」
「うん、変な……夢見ちゃったんだ。気に、しないで。」
「ふ〜ん。あ、ご飯、出来てるよ。」
「ありがとう、すぐ行くよ。」
「うん♪」
ドアは、閉まった。
「(夢………か………。)」
それにしても、変な夢だった。
これの事……何か知ってるような………。
腕を見る。
―――驚愕。
ブレスレットの液晶画面に、文字がある。
"ココニ、コイ"