=《蒼閃機甲バルトーク》= 〜第壱斬「蒼い巨像」〜-8
"つい一ヶ月前までは、仕送りだけがきていた。"と言った。
そう、一ヶ月前までだ。
毎月届いていた仕送りがこの月、パッタリと途絶えたのだ。
理由は知らない。
"そういう父親"なので、別に不思議でもなんでもない。
「(今頃、どこで何をやっているのやら………。)」
服を脱ぎつつ、蒼真は思った。
「(出てく時…………"お前の秘密が、分かるかもしれない"とか言ってたけど………。)」
やがて、上半身裸になる。
剣道部員だけあり、がたいはかなりよかった。
筋肉なども、程よくついている。
服を脱ぎ終わった蒼真は、リストバンドに手をかけた。
――そして………ゆっくりと外す――
蒼真は、その秘密であり、七不思議の一つを、見つめる。
腕に…………蒼い、ブレスレットが、埋め込まれていた…………。
「一体、なんなんだよ………これは………。」
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「目覚めたのはお前だけか…………オロチ。」
「はっ。」
辺りは………漆黒の闇。
「他の者も、直に目覚めるでしょう。」
「そうか…………ならば………先に行け…………。」
「ありがたき幸せ………で。」
「なんだ?」
「……………もう、終わらしても?」
「…………フ、構わん。」
ニィッと笑い、彼は、去った。
「人類など………いらぬ物だ………。」