貴方の妻にしてください-8
洋一は、少し身を引き、そして押入れ、少しずつ前進と後退とを繰り返しながら、ついには到達した。
真由美は洋一の背をしっかりと抱えながら、確かな挿入感を感じていた。
「入ったよ、真由美。結ばれたね」
「洋ちゃん、すごいわ。すごい。」
洋一は年甲斐もなく賞賛を受けて男ぶりに満悦しながらさらに、真由美を夢中にさせたいと思った。
いっぱいいっぱいにはまり込んだ分身も、蜜を浴びてぬめる。腰を引き、突き上げる。
その繰り返しの動作が真由美の内壁をこすり上げ摩擦する
洋一の敏感な部分ももちろん、真由美の肉壁に擦られ
高みを帯びていく。
「くぅっ、はぁっ、ううっ、くっ」
「ああっ、んんっ、いいっ、すごいっ はあっ、、あんっ」
激しく出し入れが敏速になり
「ああっん、ああっもう、だめっ、だめぇ〜っ」
「いくよ、真由美、、、もう、いくよ・・・」
「きて、きてぇぇ・・・ぇぇぇぇ、、、あああぁぁっ・・」
洋一の動きがとまり、65歳の体内から、命のしぶきが噴出した。
その感覚さえも、しっかり受け止めて真由美も果てた。
真由美から身を離した洋一はしばらく放心したようにベッドに倒れこんだ。
男ながらに余韻を噛みしめているかのように静かに目を閉じていたが穏やかな表情で顔だけ横をむけて、真由美を見つめた。
真由美も余韻に浸っている陶酔した表情で見つめ返した。
「洋ちゃん、、、いっぱい愛してくれたね」そういいながら
洋一に添ってきた。
「真由美、ありがとう。とても幸せだった」
「真由美こそ、幸せよ。洋ちゃん、真由美を妻にしてくれてありがとう」
そうしてしばらくまどろんだ後、
二人はもう一度シャワーを浴びて身支度をした。
時間は30分をきった。四時半を過ぎようとしていた。
「あ、アイス!アイスたべよう」
真由美は冷凍庫からアイスクリームをだして洋一にも勧めたが洋一は要らないと言った。
「じゃあ、一口あげる」と、自分の食べかけを洋一の口に運んだ。
甘いバニラの香りが 洋一の口に真由美の甘い香りを思い出させた。
そして、洋一は玄関に向かい、コートを掛けてもらった。
「じゃ、いってらっしゃい」
明るい笑顔で送り出す真由美に
「行って来ます」と寂しげな微笑を返して、出て行った。
ドアの向うの現実に夢から覚まされて歩き出した。