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Cross Destiny
【ファンタジー その他小説】

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Cross Destiny
〜神竜の牙〜C
-15

「まず三日前に攻めた北、おそらくそこが一番守備が堅い。そこに兵力の五分の一を投入する。
そして東と南からそれぞれ五分の一ずつを投入する。
全力で三方同時に攻める。次第に三方に守備が集中してくるだろう。そしたら最後の西側から残りの兵力を投入して一気に突破する」
「なるほど、しかし東南北側の分散された兵力でもつのか?」
レーヴェスが尋ねる
「もってもらうしかない、こちらもできるだけ銃兵やソウルカノンを所持した兵を配置する」
「突入した後は?」
「お前達の中で何人かに突入してもらったあと一気に神竜が眠っている場所まで行き、目覚める前に殺すんだ。レーヴェスの話では西の門からまっすぐに進んだ階段を三つ上がったところに王座の間があり、そこの隠し扉から地下五階に行った所だそうだ」
「了解した」      アルス達は力強く返事をした。

「来ました!アルベル様!!東南北から3部隊です!!」
ホーリー城へと攻めてくるジェラルドの大軍を再び迎え撃ホーリー。
フォルツは考えていた。
一度撤退してまで兵力を調えたにしては兵力が少なすぎる。
「どうしましたアルベル様?」
神父姿の男が尋ねる。
「いや、気になることがあってな。とりあえず西側にも兵を配置する。おまえも一緒に待機していてくれるか?」
「しかしそれでは他の拠点が」
「いや・・・大丈夫だ。それよりもお前にはもしもの時に備えてほしい、頼んだぞ・・・・・・・・・・・セス」


そして遂にジェラルドとホーリー、リィズ連合軍との交戦が開始された。

東と南側では一進一退の攻防が続く。
ジェラルドの銃兵が射撃の雨を振らす中、連合側の騎馬兵達が突撃してくる。
"ドウンドウンドウンドウン"
「ぐあああ」
しかし弾丸の雨の前には無力に近かった。
次々と倒されていく連合軍。
その時、連合側から銃を所持した大軍が現われた。
"ドウンドウンドウンドウンドウンドウンドウンドウン"
今までのお返しとばかりにジェラルドの兵力を削っていく。
「くっ、切り札を隠していたとは」

北側でも苦戦が続いていた、やはりデュセルの読み通り北側の拠点には大量の兵力が投入されており、更にホーリーが温存していた銃兵の存在はジェラルドにとっても誤算だった。
「このままじゃ西側の拠点を手薄にすることすらできない」
拳を叩きつけるデュセル。その時だった。
東南北側のジェラルド軍の背後から新たな軍団が現われた。
「しまった挟み撃ちだと!?」
デュセルは絶望に顔を歪めた。
「あれはシーラ兵」
黒い鎧を見てシーラ兵だと確認するアルス。
そしてそれを先導する一人の人物に気付く。
「ジェイク?」
「よおアルス、助太刀に来たぜ」
「これは?なんでシーラ軍が?」
「シーラ王国の女王とは知り合いだからな、少ない兵力しかいないがなんとか助けてもらった。あいつお前のこと知ってたぜ」
「そうか、あいつが」
「よし、一気に突破するぞ」
援軍の登場により勢いを取り戻すジェラルド軍。

「アルベル様、南と東の拠点が突破されます」
「・・・仕方ない、助勢させろ」
残りの兵力を東と南の拠点に集中させる連合軍。

「よし、今だ!!」
待機していたジェラルド軍が西側の拠点に一気に突撃する。
アルスやジェイク率いるシーラ軍も西側へと回る。

「ちっ、やはりな。」
「いかがいたしますかアルベル様」
「俺も出る、アシェル、後の指揮は任せた。」
「はい」


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