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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『SWING UP!!』(第1話〜第6話)-74

 ちゅっ、くちゅ、くちゅ、くちゅ……

「はぁ、あふぅ……くあっ、あぅ……」
 びくり、びくり、と細かな震えを起しながら、桜子はどんどんと昂ぶっていく。粘膜を擦る指の動きも、スピードを速めた回転運動で、自分が感じる部分をピンポイントに刺激していた。
(あ、や、やだ……)
 胸の先端が張り詰めている感じがした桜子は、その部分に視線をやる。シャツと下着の二枚壁をものともせずに、その頭頂部がはっきりとわかるぐらいに屹立し、見るからに固そうな面持ちをしていた。
(………)
 開いた左手で、右胸の乳房を下から揉みあげてみる。
「んっ」

 じわ……

 と、滲んでくるような愉悦が、陰部を弄るものよりもささやかではあるが、確かな甘い痺れとなって桜子の体に染みこんできた。
「はぁ……あ……あふぅ……」
 我が持ち物ながら、柔らかい感触が愉しい。押し上げるように抑揚をつけながら揉み、その柔らかさを堪能してから、桜子はきりきりと勃起している乳首を軽く摘んでみた。
「あ、ひっ!」

 びくっ、びくびく!

 想像以上の強烈な痺れが、先端から一気に体を駆け巡る。それらが集中してきた太股の深奥部から濃度の高い愛蜜が溢れ出して、既に濡れそぼっている桜子の指を更に濡らした。
(はぁ……きもち、いい……きもちいいよぉ……)
 完全に、夢中になっている。右手で粘膜を捏ねるように弄り、左手で乳房と乳首を愛撫する。官能に茹だった頬は湯気でも立ち昇りそうなほど真っ赤な色合いを見せており、呼吸に混ざった劣情の吐息は、艶かしい香りが満ち満ちていた。
(草薙君……)
 自らの指使いに、大和の姿を夢想する。現実に弄っているのは自分だが、妄想を展開させて桜子は、草薙大和の愛撫を受けている自分を思い起こしつ、自慰に耽った。
『この前も、僕のことを考えて指で弄っていたのに……蓬莱さんは、とんでもない助平だね』
(そ、そんなことないもん……)
 脳内で繰り広げられる、大和との会話。それもまた、桜子の妄想の産物だ。
『お姉さんがセックスしているのを盗み聞きして、それをオカズにしてオナニーするような子なのに、助平じゃないって本気で言えるの?』
(そ、それは……)
 本当にそういわれたら、弁解など出来ない。
『今だって、勉強しなきゃいけないのに……なんだよ、君は。オナニーしてるじゃないか』
(だって……だって……)
 催してしまえば、それを何とかしないと逆にストレスが溜まる。その辺りは、生理現象と等しい。
『きっと、オナニーのし過ぎで、桜子さんのアソコは真っ黒だろうね。処女なのに、君のアソコは、使い込まれたみたいにグロテスクになってるんじゃないかな?』
(ち、違うもん……あたしのアソコ、まだキレイだもん……)
 実際、姉に受けた注意の中には“あまり強く擦りすぎると、粘膜に色素が溜まって、アソコが黒くなるから気をつけてね”というものがあった。それが気になって、風呂に入ったときは陰部のチェックを怠らない桜子である。鏡の間で股を大きく開き、奥まで見えるように指で陰唇を広げ、その具合を確かめてきた。確かに、左右非対称のようにも思うが、色そのものは健康的なピンク色を保っており、清浄で清楚な面持ちをしていると自分でも思う。
『助平女』
(あ、い、いや……そんなこと、そんなこと……)
『淫乱娘』
(違う……ちがう……)
『手淫狂』
(ああ、いやぁ……)
 大和の言葉に換えて、自らを責める桜子。それは、勉強の合間に催した劣情に屈した理性が感じた自己嫌悪の現れであったのかも知れない。だが残念なことに、想像による大和の侮蔑さえも、桜子は享受して自らの昂ぶりに活用した。


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