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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『SWING UP!!』(第1話〜第6話)-56

「胎内(なか)に入りたいよ、葵さん……」
 ベッドで腕を支え、半分仰向けになっていた状態からさらに身を起こし、膝立ちの体勢になる。
「ん、あ……」
 そのまま葵を、地に伏せるような体勢にさせると、瑞々しい臀部を今度は上から押し付けるようにして両手を添え、力を加えてその花をさらに満開にさせると、腰の中央でそそり立っている自己の業を、その中心に押し当てた。
「あ、う、後ろ……から……あ、あ……」
 ずぶ、ずぶ、と中に侵入してくる固い存在感。股の間の柔らかい部分を掻き分けるようにして、大和の陰茎が自分の胎内を突き進んでくる。
「は、く……あ、葵……さん」

 ずぶっ!

「! あ、あうぁあぁぁぁ!!」
 半分ぐらいが収まったところで、大和は衝動を抑え切れなかったのか、一気に全てを葵の中に埋没させた。
「い、いきなり奥まで……奥まで、なんてッ……」
 後背位は、自分の腰を相手に押し付けて、奥の深い部分まで存分に貫くことができる。
「くっ…」
 勢い良く突きたった陰茎の先端が、こつん、と音でもたてるような固い部分にぶつかった。
「あっ、あっ、あぁあぁ!」
 ゆっくりとしかし大きなグラインドで腰を前後する大和。その突き上げに呼応するように葵の身体は衝撃に波打ち、ふたつの乳房が大きく揺れた。

 ずちゅ、ずちゅ、ずっちゅ、ずちゅ……

 淫靡な旋律が、粘膜同士の摩擦によってさらに熱く迸る。形容しがたいうねりと締まりを陰茎に浴びせられ、大和はすぐにその感触に酔わされた。
「あ、あふっ、く、くぅ!」
 顔をベッドのクッションに押し当てて、後ろから来る衝撃を受け止めながら悶える葵。口の端から透明なものが滲み出て、それが白いシーツに丸い染みを作った。
「う、後ろから……す、すごく、いい、いいわッ!!」
 相手に征服されている劣情がたまらない。
 まるで性に盛った雌犬のように、自分が愛しい人に犯されている様は、弟と死別して以降、自虐的な部分が大きくなった葵を性的に強く充足させた。
「もっと、もっと、もっと犯して! どうにかして! わたしをもっと、どうにかしてぇ!!」
 大和に全てを委ね、彼に望まれるまま犯されることを望む葵。性愛の行為というのが嘘のように、彼女は様々な感情に乱れ、そして、濡れている。
「は、ぁ……はぁ、はぁ……」
 そんな誘いにのるように、大和は腰を前後し続けた。大きなグラインドと細やかな突き上げを交え、時にはねじ込むようにして荒々しく葵を貫く。
「葵さん……あおい、さん……くっ、うっ……」
 後ろから彼女を犯し、征服したつもりでいながら、結局は雌の望む行動をしているというのは、雄の悲しい性なのかもしれない。
「う、うっ……うあっ……」
 大和は一心不乱に、雌と化した葵の望みを満たそうとしている。なぜなら彼も、今は雄になっているからだ。
「ああぁあぁぁ! ん、んっ、んくぅあぁぁぁぁ!!」
 雄の懸命な腰使いに雌は悶え狂い、獣の如く吼えた。彼らの姿に、獣とヒトの違いをさぐろうとするならば、それが“生殖を超えたもの”だと捉えるより他はない。ある意味では、生命として与えられた崇高なる意味を汚していると言えなくもないが……。
「あくっ、う、うぅあぁぁ! も、もっと、犯してっ! 犯してぇ!!」
「う、うっ、くっ、う、ううっ……」
 互いがそれで満足しているのならば、神は口を挟めないだろう。そもそも、神という存在が既に“生殖を超えたもの”ではないか。
「あ、あぐっ……も、もっと……もっと奥まで突いてッ……奥まで……ん、んぐうぅああぁぁぁ!!」
 どちらにせよ今の二人には、夢中になっているその行為に対し、崇高な意味など無用だ。ただ、自己の望むものを得ようと、本能に忠実になっている。
 しかし、やっていることはなまぐさみに満ちたものだが、そんな二人が実は何よりも“純化した存在”だとは言っても良いかもしれない。ヒトが有した理性の皮を削ぎ落とし、その本能が剥き出しになっているのだから…。


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