『STRIKE!!』(全9話)-38
ぐにゅり…
「くっ、あ!」
ちょっと、きつめに胸を揉まれた。愉悦が一瞬はじけて、その後にじわじわと体中に滲んでくる。
「あっ、うぅ、んっ、んん……く、あふ!」
その滲みが消え去らないうちに、亮の舌が突端を弄び、指がふくらみをこね回す。時に強く、時に微弱な力加減で、晶を悦ばせる。その導き方、野球のときと全く同じ。
「あ、ああ……う……ん……い、いい………」
亮のリードにすっかり翻弄され、脳内が快楽に霞み始める。
「あ」
その快楽が、内股の奥に潜む部分にも降りてきた。まだうっすらとした温みがあっただけのその部分が、少しずつ湿り気を帯びてきているのがわかった。
シャワーで丹念に洗った箇所なのに、自分の中からでてくる水気で、替えたばかりのショーツを濡らしてゆく。
「ん……」
それでつい、太股をもじもじとしてしまった。
「………」
捕手と言うポジションの特性上、観察眼に優れた亮が、その動きを見過ごすはずは無い。
左手を、す…と、晶の下腹部へずらし、ショーツの中へ潜り込ませた。
「あっ!」
そして、柔らかい溝の部分に中指を這わせ、浅く梳るように動かす。
「あっ、あっ、あっ」
いきなり直に触られるとは思わなかったのだろう。晶が戸惑いを込めた声をあげる。しかしその声には、明らかに悦びの色も含まれていた。
意を得た亮の指が激しく秘裂をなぶる。じわじわと溢れ出す蜜をすくいとり、それを活用してさらに淫裂をかき混ぜる。
「あ、あふ!……ん、んん!!」
その指使いに、堪らず晶の腰が高く浮き上がった。
(や、やだ! これじゃ―――)
亮に、催促をしているように見えてしまう。しかし自分の意思とは裏腹に、腰はひくひくと震え、晶の本能を反映した動きをする。
「や……りょ……あ、ああん!!」
指が、中に入ってきた。そして、かきまわすように回転し、晶の柔らかい膣口を丹念に揉み解す。
「あ、あく………あん!!」
腰がびくりと波打ち、じゅ、と愛蜜が溢れ出した。それが亮の指に絡まり、滴るようにしてショーツにも滲んでいくのが、よくわかってしまう。
(は、はずかしい!)
けど、きもちいい。それが、偽らざる晶の思いだ。
「あ、あ――――!」
膣口がさらに広がった。亮が、中指だけだ無く人差し指もその中へ挿入したのだ。それが鈎爪のように膣口付近の内壁を抉り、晶の性感帯を責めさいなむ。
「あぅ、あっ、ああっ、はふ………」
(すごいな…)
かすれたように官能を振りまく晶の声。普段の勝気な晶からは想像もつかないその声に、亮の頭はくらくらしそうだった。
「………?」
ふと、亮は中指の先に豆粒ほどの固い部分を探り当てた。さっきまでは柔らかい内壁に過ぎなかったはずの一部分に、確かなしこりが感じられる。
(あ、まさか……)
亮は、思い当たる。これは、ひょっとして…。
「ん、んあぁぁっっ!!」
その部分を小刻みな円運動で責めると、案の定、晶はこれまで以上の反応を見せて喘いだ。浮き上がっていた腰が、さらに天井に向かって跳ねる。
「な、なに、これ? ……あ、あ、あ、あ!!」
晶も、強烈に湧き上がる悦楽に戸惑っているようだ。びくりびくりと細かな律動を繰り返す内股が、何ともいやらしい。
「………」
亮は確信した。いま、自分が指を当てた場所は、晶のGスポットなのだと。女性の快楽がある段階を越えたとき、膣口付近に姿を現すという快楽神経の集合体。
「あ、あん! そ、そこ、ダメ!!」
刺激の強すぎる愉悦に、晶が大きく身をよじる。しかし亮は、指で見つけた未知の感覚の虜となり、しきりにそこを責めてきた。