『STRIKE!!』(全9話)-263
ふっ…
「ひあっ」
耳元に息を吹きかけられ、晶の頤が反る。亮の吐息を浴びた肌から伝播してくる快楽の細波が、背筋を一直線に通過して、胸の先や股の間に“熱さ”を運んできた。
「なんだか、ふわふわしちゃうよ…」
シャワーの暖かさを浴びながら、胸とうなじを刺激されて、晶の脳内は霞みがかってくる。その心地よさが、とてもいい。
「んっ…」
胸を愛撫していた亮の右手が、指を這わせるように腹部のところへ降りてきた。そのまま臍のあたりを一周したかと思うと、太股のあたりまで“つるり”と撫で回す。
「あ、んんっ……」
肌を這う亮の指使い。強い刺激を生まないその行為にも、晶の背は官能に震えた。
「あふっ、んっ、はぁ、あはぅ…」
優しい胸の愛撫にあわせるように、亮の手のひらが太股を撫でている。それが少しずつ内側の方にやってきて、そしてついに、付け根のところまで侵入してきた。
「!」
手のひらが濡れた恥毛に覆い被さる。そして、細長く固いものが晶の柔らかい急所の粘膜に押し当てられた。
「んぁっ!」
ぐぬ、とそのまま少し中まで入ってくる。これまでの刺激を上回るその峻烈な感覚に、晶の喉は大きく反ってしまった。
「もう、濡れてるぞ」
「シャ、シャワーを、浴びてるから…」
それは事実ではある。しかし…
「見てごらん」
指を離したかと思うと、亮はその先を晶の目の前にかざした。そして、粘膜の中に入っていた中指の腹の部分を親指で撫でると、それを開いて見せた。
その間に、透明な糸が引いた。粘性のある液体は、明らかに“湯”とは違う存在である。
「な?」
亮の問いかけに、晶は項まで真っ赤にして俯いた。
「ん、んあっ」
そしてすぐに、快楽を歌い始めた。亮が再び晶の股間に指を這わせ、その中央部をかき混ぜ始めたからだ。ひとさし指と中指を使い、その粘膜の入り口を時計回りに回転するように。
「あ、あんっ、あくっ、んぅっ…」
ちゅく、ちゅぷ、ちゅぷ…
シャワーの湯と混ぜ合わさった、濡れた粘膜の響き。その淫靡な手触りと音が、更に二人を高めていく。
「はぁ…」
亮の胸に背を預け、蕩けたような吐息を零す晶。その表情は、亮の興奮を高めるのに充分な効果をもたらした。
ちゅくちゅくちゅく!
「あ、ひっ、んんッ!!」
指が激しく蠢いた。晶の腰が跳ねるようにびくりとし、体が亮の腕の中から離れて、晶は壁に手をつく格好をした。
「んっ…」
意図せずに、尻を突き出した体勢となる。割れ目の中にある蕾も、花を開かせ蜜を零し始めている花弁も、その全てが亮の目の前に顕になっていた。
「晶、俺…」
「あっ」
誘われるように、亮が両手を晶の胴に廻す。細くしなやかなその腰を柔らかく包むように抱きしめると、今度は腰の上で雄々しく天を指していた己が陽物を、花弁の中央に向けて突きたてた。
「い、入れるの?」
「あ、まだ…早いか?」
晶の戸惑いを含んだ声に、亮は舳先を柔らかい粘膜に触れたところで止める。
「ううん、そんなことない……いいよ、来て……」
軽く脚を開くと晶は、亮が入れやすいように、ぐ、と更に尻を突き出した。
「あふっ…」
その動きによって、既に触れていた粘膜の中に亮の亀頭が少しだけ埋まる。先だけが浅い部分で結合したのみだというのに、亮の身体に電流のような愉悦が迸った。