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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『STRIKE!!』(全9話)-262

「好きだよ、亮」
 想いは言葉を形作り、それは耳から刺激となって亮を揺すぶる。
 事ここに至れば、どちらかといえば燃焼に時間のかかる亮も、否応なしに“その気”になってしまう。
「俺も、晶のことが好きだ」
 その手に触れて、ささやくように想いを伝える。
「だから、晶に触れたい」
 勝負の中で張り詰めていた緊張感は、その戦いに勝ったという昂揚感に変じている。そして、抑えていた官能はその分だけの勢いを内包しており、ちょっとした刺激が加わればすぐにでも弾けてしまいそうだ。
「ねえ……」
 晶の吐息には、はっきりとした性の色と甘さが含まれている。
「一緒にシャワー、浴びようよ……」
「………」
 晶の瑞々しい裸体が脳裏をよぎった瞬間、亮の劣情はその留め金を外していた。



 ザアァァァァ…
「あっ、く……も、もう……」
 後ろから亮に抱かれ、胸を愛撫されている晶。
「え、えっち、なんだから……」
“背中をながしてやろうか?”と言っていたさっきの言葉は、これが狙いだったとしか思えない。もっとも、晶もその予想はついていたのだし、期待もしていたのだが…。
 とめ具に引っ掛けたシャワーの湯を浴びながら、二人は睦み合っている。逞しい亮の二の腕が晶の身体に巻きついて、手の先は乳房を鷲掴みにして、抑揚をつけた愛撫を繰り返していた。
「あ、んぅ……くふぅ……」
 切なげに甘い吐息を漏らす晶。ボディソープを塗した亮の指が、滑るように乳房の表面をつるつると行き来し、そして、むにゅりと形をかえるほど揉みこまれる。
「んうっ!」
 弾ける愉悦に喉が鳴る。同時に、ふわふわした心地よさが身体中に覆い被さってきて、晶はその空気に酔い始めた。
「やわらかいな…」
 酔っているのは、亮も同じだ。手のひらから伝わってくる、言いようのない暖かさ。力加減を変えるたびに、それにあわせるようにして極上の手触りが亮の官能を刺激する。

 むにゅっ、むにゅむにゅ!

「ひ、あ、あんっ!」
 追い立てられるように、亮の指が忙しなく力強く蠢いた。瞬間、全身を流れた電流は、乳房の付け根あたりに集中するような刺激を生んで、それがどんどんとその先に昇っていく。
「あ、た、勃っちゃうよ…」
 自分の体に起こった反応だから、その過程が良くわかる。敏感になってきた晶の状態を知らしめるように、乳房の先にある桃色のポッチが突起してきた。
「ひんっ!」
 それを見逃すはずもなく、亮の指はポッチを優しく摘んでいた。
 あらぶる官能に支配され始めているとはいえ、その触れ方に乱暴さは微塵もない。

 くに、くにくにくに……

「あっ、くぅっ……んっ、んっ……」
 細やかに、緩やかに、刺激の強い部分を愛撫してくれる。
「固くなってきた」
「やっ、恥ずかしい…」



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